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理念プロジェクト、始まる。

八尾市の介護施設「あぷり」では、4月より全社を挙げて理念プロジェクトがスタートします。
そのプロジェクトの意義、あるいはどのような進め方になるかについて記していきたいと思います。

「ぽい」(暗黙知)をそのままにしない

「それはウチっぽい」「いや、ウチっぽくない」…一般論として、長く在籍している社員同士の会話であれば通用する“ウチっぽい”。しかし、この価値観や感覚は従業員全員が持っているかと言えば、Noと言わざるを得ません。
いわゆる「暗黙知」と言われるものは、往々にして、このような“感覚めいたもの”ばかりです。
暗黙知は一見すると聞こえはいいのですが、企業における“価値観”や“言葉”を共有する上で、意外に障害となることがあります。
この暗黙知、あるいは“〜ぽい”、さらには私たちが目指すものを共通言語化することで、ベテラン社員から新入社員までしっかりと理念を浸透させていこうと考えております。

私たちの「行き先」は?

社長に「走れ!」とだけ言われたら、皆さんどうされますか? 「ただただがむしゃらに走る?」―どこに向かって走りますか?
一言で「走る」と言っても、短距離走ですか? 長距離走ですか? 都会? 山の中? 川の中? アップダウンはあるのか? それとも平らかなる場所なのか?……さまざまな疑問が出てきます。
しかし、往々にして「走れ!」とだけ命令する企業の社長が多いのも事実。この「走れ」を「稼げ」に変えてみてください。
企業経営は登山に例えられます。行き先、ルート、ペース、パーティの人選、装備、サポート体制……これらが決まっていて初めて登山ができます。
ビーチサンダルにTシャツ・半パン姿のあなたに「お前、チョモランマに登ってこい」と社長が言ったらどうでしょう? 「冗談でしょ」と一笑しますよね。

「行き先」こそ、最も重要。


ミッション、ビジョン、バリューを策定していく

そこで、私たちあぷりは「会社の存在意義」(=ミッション)、「未来像」(=ヴィジョン)、「価値」(=バリュー)などを策定していくプロジェクトを4月下旬からスタートしていきます。
代表はもちろん、五人の施設長の他、施設長が指名した次世代社員(Next Generation)の総勢16名で、曖昧となっている「あぷりっぽい」を言語化し、私たちの(企業)価値を高めていこうと考えています。

経営理念に基づいたコーポレートブランディングを。

そもそも、あぷりでは経営理念がしっかりと根付いています。その理念を軸とした採用、広報、教育、接遇など徹底化していくことで、他施設との“差別化”、つまりコーポレートブランディングを推進していきます。
この背景には、介護業界の環境があります。ご存知のように介護業界は大きく分けて二つの大きな課題があります。
一つは「超高齢社会」、二つは「他業界よりもさらに厳しい人手不足」
今後、高齢者の方がますます増えていきます。しかし、その業界を支えるヒューマンリソース(人的資源)が確保できていない団体・企業が多いのが現実です。
それに加えて若年層の少子化で人手不足にある中、“介護”と言うだけで敬遠されてしまうのが現状で、入社しても(理由はさまざまですが)すぐに辞めてしまうという離職率の高さが問題としてあります。
幸い、当社の離職率は他社に比べると非常に低いのが大きな特長です。人の定着が安定しているので、ご利用者様のことをしっかりと見据えた取り組みができるのです。
経営理念に基づいたコーポレートブランディングを行うことで、この競争が激化する介護業界で…

  • 対ご利用者様:自分たちの強みや価値、目指す姿を示すことで、“選ばれる”会社になる。

  • 対従業員:目指す方向性を共有し、強みをさらに伸ばしていく。

  • 対求職者:理念に共感・共鳴できる方を採用し、ミスマッチングをなくしていく。

若い同志を育てていく。

今回のMVVSS策定PJは、単に「ぽさ」を共通言語化していくだけではなく、それらの浸透までを見据えて、次世代社員を参加させています。
この策定→浸透までのプロセスを経る中で、若い社員の成長が見込まれると考えています。
お仕着せではなく、自分(たち)が作り上げたMVVSSです。他のみんなにしっかりと共有・共感・共鳴してもらいたいという思いが出てくるはず。
次世代社員にも、経営層と同じ思い=志を持っていただき、「あぷり」の花を未来にも咲かせ続けていただきたいと思っています。

同じ志を持って、同じ頂を目指していく。


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