(詩)永遠の午後
不完全な自爆テロの少女に
自分の体にぐるぐる
爆弾巻きつけた後
少女は、賑わう街に出た
一軒のレストランに入り
窓際のテーブルに坐り
そわそわ、と
あたりを見回した
誰も彼女が
この店に訪れた目的に
気付かない
見つめあい囁きあう恋人たち
せわしなさそうに
新聞を読むビジネスマン
子どもの食事の
世話をする若夫婦
どこの街にもある
ありふれた午後
どこにもある
ありふれた午後のかたすみ
われに勇気を、われに憎悪を
われにつみを、あたえたまえ
ここはなぜ、
海ではないのか「血液の」
ゆうべ、みずからを
正義ととなえる者たちの
爆撃を受けた
難民キャンプのかたすみでは
今も救い主の訪れない
いくつもの傷だらけの生命が
横たわっている
なのに、ここはなぜ
われに、憎しみを
われに、いま
数千年の罪と罰を
ここはなぜ
海ではないのか「血液の」
若夫婦の子どもの
握ったスプーンが手からすべって
少女のそばの床に落ちた時
スプーンを落とした
幼な子はその時
じっと少女の目を見つめ、
笑いかけた
少女に向かって
笑いかけました
かみさま……
永遠の午後
どこにもある
ありふれた
永遠の午後のかたすみで
その時とつぜん
ひとりの少女が
泣き出したわけを
誰も知らない
※パレスチナ問題って、よくわかんなーい。て人多いと思います。超簡単&てきとうに説明すると……。
突然あなたの家に、誰かが押しかけて来て、こう言いました。「今日からここはわたしの家だから、あなたは出て行け」そしてあなたは強引に、自分の家から追い出されてしまいました。と言う問題です。
え?無茶苦茶、問題じゃないですか?なぜマスコミは非難しないの?なぜでしょう。相手が、イスラエルだからでしょうか?被害者という意味では、クウェートの人も、イラクの人も、そしてパレスチナの人もみんな、同じはずなんですけどね……。