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読書まとめ『ワークマン式エクセル』→ボトムアップのツールとしてのExcel
『売り上げ2.6倍で業績過去最高! ワークマン式エクセル』土屋 哲雄
一言で言うと
ボトムアップのツールとしてのExcel
概要
業績好調のワークマンがExcelを活かした経営をしていると聞き、なにか発見があればと思って、読んでみました。
本書は4つのパートで構成されています。「はじめに」で土屋専務がワークマンについて語り、Chapter1はExcelの基本操作、Chapter2は関数の説明と組み合わせ、Chapter3はワークマンで使われているExcelツールの解説です。
正直なところ、どのパートもちょっと中途半端な感がありました。Chapter1は基本に寄りすぎていて後半と落差があります。Chapter2・Chapter3はサンプルファイルを提供してくれるわけではなく、イメージがつきにくいです。
各パートのターゲット層がバラバラなので、読み手にとって必要なところだけ吸収すればいいかなと思います。ワークマンのやり方が語られる「はじめに」が個人的には興味深かったです。なお、Excelの解説はライターやエクセル講師の方が担当しており、土屋専務が濃いめに関わっているのは「はじめに」だけのように見えます。ワークマンの経営方針についてもっと知りたい場合は、他の本を読みましょうってことで。
本書からの学びを3点で共有します。軽め。
① 社員が数字を扱うことで、自分ごとに
各社員(スーパーバイザー)がExcelで分析することで、数字を自分ごととして捉えられる効果があります。商品はフランチャイズ加盟店側の買い取りなので、スーパーバイザーは数字を根拠に加盟店を説得することになります。仮説を立て、数字で説明し、数字で効果を検証する。そういった取り組みのためのツールとして、Excelを活用しているということですね。
② 経営陣は、施策を横展開するかを判断
各社員が作成したExcelツールのうち、有用なものは全店に展開されます。それをジャッジするのが経営陣の役割。また、部署別の分析発表会もあり、現場の課題意識の共有の場にもなっています。全国展開するチェーン店で私もかつて勤務していましたが、こういうボトムアップの取り組みはなかったです。
③ +ROW()/1000で固有の値に
並べ替えやVLOOKUPを使うとき、値の重複を回避するテクニック。並べ替えを行うための計算列(E列)を作成し、並べ替える値(売上のH列)に+ROW()/1000することで、一意の値にしています。C列でB列の値をVLOOKUPするときに、重複を避けられます。ここで使い方のすべてを紹介はしませんが、色々と応用の利くテクニックだと思いました。
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