読書まとめミニ『へんな古代生物』
『へんな古代生物』北園 大園
概要
上野の国立科学博物館の展示を見て、古代生物への興味が沸きました。
古代生物の魅力のひとつは、やたらデカいこと。恐竜ばかりが注目されますが、恐竜以前の水生動物、恐竜以後の陸生動物も巨大なものが多いです。大きい生物に「メガ○○」「ジャイアント○○」と名前つけちゃうのが、古代生物あるあるのようですね。
また、(現生の生物を基準に考えると)奇妙なフォルムをした生物も多く見られます。本稿では紹介しきれなかったですが、牙が自分に向かって生えてる象とか、「どうしてこうなった」と疑ってしまう生物もいます。
そんな古代生物たちの中でも、「へんな古代生物」を集めた本を読んでみました。
本書自体は、正直なところ、万人にオススメできるものではないです。専門家ではなく兼業ライターが書いたもので、説明文がだいぶネタに走っています。出版時(2009年)の時事・芸能ネタを振り返ることになるので、30代以上であれば別の意味でおもしろいですが。図版も、各生物に1枚だけのものが多かったり、大きさがわかりにくかったり、若干不満が残ります。
したがって、本書の位置づけは、あくまでも古代生物ワールドへの入口のひとつ、としておくのがよいのではと思います。このあたりをちゃんと調べてから本を選ぶべきでした。
本書の中から、特に興味をそそられた古代生物を3種紹介します。本稿もまた入口のひとつでしかないので、気になる子がいたらぜひ検索してみてください…!
① ハルキゲニア:尖りすぎなデザイン
5億年前のカンブリア紀の生物。脚とトゲが上下にピョンピョーンで絶大なインパクトを誇ります。「幻覚・夢見心地」が名前の由来になってしまうほど、この世のものとは思えないデザインですね。現生人類の理解を超えすぎていて、復元図もなかなか定まっていないようです。
② シネミス・ガメラ:大怪獣から命名
白亜紀に生息したカメ。甲羅の後方に翼のような突起を持つのが特徴です。これが大怪獣ガメラの元ネタになった…のではなく、大怪獣ガメラが先で、シネミス・ガメラが後です。架空の生物を元ネタに、実在した生物に名前がつけられたわけですね。
③ アンスロポルニス:人間サイズのペンギン
始新生に生息した体長170センチ前後の鳥類、人呼んでジャイアントペンギン。現生のペンギンとの違いはサイズ感だけのようですが、自分と同じくらいのサイズのペンギンがいたら、と思うとロマンです。抱きつきたい。
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いつも図書館で本を借りているので、たまには本屋で新刊を買ってインプット・アウトプットします。