【画像生成AI】イレウスの十字架
はじめに
先月、健康診断に行ったら、イレウス(腸閉塞)の病歴があるのでバリウム検査ができませんでした。かかったのは5年くらい前の話で、絶食・点滴で回復し、再発もしていません。それでも、今後もバリウム検査はできない(胃カメラは可)とのこと。
バリウム検査による万が一の危険から身体を守るためだとは思いますが、なんだか脛に疵を持った気分です。これ以上は疵を増やさないように、健康には気をつけねば。
「イレウスの十字架」について
病歴を背負って生きていかなければならないことを、古代の聖人の名を取って「イレウスの十字架」と言うそうです。
いや、言いません、作りました。
イレウスは、ギリシア語でねじれる・巻き上げるを意味するilleinが語源。患者が身をねじって悶える様子を指した表現だったようですが、身体の中では本当に腸がねじれ上がっている状態、っていうのがなんとも興味深いです。
ギリシア語由来の耳慣れない単語なので、歴史を感じさせる・想像力を掻き立てられる響きがありますよね。ラテン語で書かれるだけで格調高く感じられる、って話と似ています。イレウスですね、と病院で説明されたときは、痛くてそれどころじゃなかったですが。
画像生成
病気と一生付き合わなければならない宿命や、健康の重要性を啓発するために、「イレウスの十字架」のイメージ画像を作成しました。といっても私には絵心がないので、今回もAI画像生成ツール・Bing image creatorの出番です。
手始めに「イレウスの十字架」だけで画像生成してみたら、ただの十字架になりました。
とりあえず、この言葉だけでは伝わらないので、説明が必要であることがわかりました。入力が少ないと、出力もシンプルになるようです。左上の画像なら自力で描ける。
そもそも、Bing image creatorは「イレウス」を知っているのか?と思って、「イレウス」だけで画像生成してみましょう。
銀河的でかっけぇロゴが出てきました。ハッカー集団かなにかでしょうか。元のギリシア語のねじれ・巻き上げの概念も反映されていないように見えます。Bing image creatorは、イレウスを知らない可能性が高いです。
なお、「イレウス 病気」で作成してみたところ、イレウスとは関係のない、腕の皮膚にできた腫瘍のような画像が生成されました。リアリティが高く、かなり生々しかったので画像は載せません。
イレウスという言葉は使わず、腸・腹部と指示する必要がありそうです。また、できあがりのイメージは中世ヨーロッパ風な画像なので、そこをちゃんと指示してみます。
だいぶイメージに近づきました。ただ、下腹部を押さえる、という指示は全無視されました。十字架を背負う方に重点が置かれてしまっているのかも。イレウスとリンクさせるために、ポーズは重要です。あと、下の2人はピクニックにでも行かんばかりに元気そう。表情も指定した方がいいですね。
ポーズや表情を指示し直して、一番しっくり来たのがこの画像です。
偶然ながら、着ている服が病院の検査着っぽい色合いだし、服をまくり上げていることでお腹に視線が行く効果がありますね。中世前期というにはちょっと画風がモダンすぎる感じもしますが、まあ結果オーライです。
おわりに
自分が頭にイメージしているものを再現させるように、具体的な指示を出す方が、いい感じの画像を生成してくれると感じました。認知されない単語があったり、指示が誤解されたり無視されたりすることもあるので、プロンプトの言葉選びにも気を遣います。このあたりは対人間でも変わらないですけどね。
改善案を考えるには、まず画像を生成してもらって見てみるのが手っ取り早そうです。服は検査着の色にするといいとか、お腹を露出させた方がいいとか、アイデアって後付けで出てくるんだなと。そういう偶然・ブレみたいなものも、画像生成AIのおもしろさだと思います。
病気やケガなどを題材にすると、ショッキングな画像が生成されることもある、というのも気づきです。文章を扱うChatGPTには、悪用防止のガードレールが設けられていると言われています。一方、画像生成AIにガードレールを作るのって、かなり難しそうだなと感じました。
画像を見て不快に感じるとしたら、おそらく一瞬ですよね。文章であれば、読んで不快になりそうなら途中で読むのを止めることは容易ですが、画像だと一瞬の情報量が多すぎて、中断できない。人間が不快になる可能性が高い画像をAIで判断できるようになるのか、それとも利用者責任なのか、難しいテーマです。
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いつも図書館で本を借りているので、たまには本屋で新刊を買ってインプット・アウトプットします。