「あのね」舞台裏インタビュー 2 |セコム暮らしのパートナー 運用スタッフにインタビュー!
「あのね」開発秘話を大公開!
こんにちは。あのね運営チーム後藤です。
今回の記事では、サービスの企画、開発を推進してきた「セコム暮らしのパートナー久我山」で、「あのね」のお客様サポートやサービス運用を担う石川が、「あのね」の誕生時のエピソードについて語ります。
■ スタッフ紹介
■ セコム暮らしのパートナー久我山とは?
── セコム暮らしのパートナー久我山について教えてください。
石川:セコムは、「セコム・ホームセキュリティ」をはじめとした様々なご家庭向けサービスを提供しており、ケガや急病などの救急事態に備えた「ご高齢の方向け見守りプラン」のニーズも高まっています。ただ、セキュリティサービスは、緊急事態や異常事態に迅速に対応するものですので、そういった事態が起こっていない時には、なかなかお客さまと接することがありません。私自身も、緊急時に駆けつける警備員の業務に就いていましたが、ご高齢のお客さまが抱えていらっしゃる「日常のお困りごと」をきちんとサポートできないことを、もどかしく感じていました。
そのような背景がある中で、超高齢社会の実態を把握し、より社会に役立つサービスの創造を目指す拠点として、「セコム暮らしのパートナー久我山」を2015年4月に開設しました。東京・杉並区久我山の商店街の一角にある「暮らしの相談窓口」として、地域のみなさまのお困りごとを受け付け、解決までサポートする活動を行っています。
メンバーは、警備、営業など多種多様なバックグラウンドを持っています。固定観念に捉われない柔軟な視点を持ち、暮らしのあらゆるお困りごとの解決をお手伝いすることをモットーにしています。
■ 日々の業務内容について
── 具体的にどのような「お困りごと」がありましたか?
石川:「お困りごと」は、「住まい」「家事」「資産」「医療・介護」など様々な分野に及び、対応件数は拠点開設以来10,000件を超えています。
開設当初は、お困りごとの理解、ヒアリング手法などの全てが手探りの状態でした。草とりやゴミ出しなどのお手伝いをしたり、お部屋の整理整頓や家電のトラブル対応をしたり。少しずつ地道に関係を築いていく中で、通院の付き添いや介護保険手続きのサポートなど、遠方に住んでいるご家族の代わりの役割もご依頼いただくようになりました。
お身体のことや資産まわりのご相談については、より専門的な対応が必要になることもあります。地域の専門家の方々にも協力を仰ぎながら、よろず相談窓口、寄り添うパートナーとしてサポートを行っています。
■ コミュニケーションの持つ価値、 「あのね」誕生の経緯
── 「あのね」の誕生の経緯を教えてください。
石川:ご高齢のお客さまに対して、電話やご自宅訪問による声かけを積極的に実施していたところ、「気にかけてくれてありがとう」というお言葉をいただくことが数多くありました。例えば、「最近何か変わったことはありませんか?」「台風が近づいているので気をつけてくださいね」など、ちょっとした声かけに対して感謝のお言葉が多かったのです。「声かけ」がとても価値のあるものだと気付かされ、サービスとしてご提供できるのではないか?と考え始めたことが、「あのね」誕生のきっかけです。
令和4年度の内閣府の調査(※)でも、「独居高齢者の半数以上は、2〜3日に1回以下しか会話をしていない」と報告されています。ご高齢の方の孤独・孤立は、認知機能や身体機能の低下を招き、さらには特殊詐欺や孤立死、など様々な社会問題に繋がっていくと考えられています。
私たちはこのような「声かけ」で孤独感を解消できるのではないか、さらには孤独・孤立に起因する社会課題を解決できるのでないかという仮説を立て、新サービスの開発をスタートしました。
※ 令和4年 高齢者の健康に関する調査結果(全体版)PDF形式 - 内閣府 (cao.go.jp)
■ 「命の次に大事なもの」…お客さまとの印象的なエピソード
── 初期のサービス開発過程で大変だったこと、お客さまの反応や印象に残っているエピソードはありますか?
石川:「声かけ」をサービスとして提供するにあたって、どのような仕組みで声かけすべきか、様々な製品を使って試行錯誤を繰り返しました。
まず、いくつかの製品を試しましたが、お客さまの声を正しく認識することができない、周囲の生活音に反応して意図しない会話を拾ってしまうなどの課題がありました。
石川:そんな試行錯誤をする中で、『BOCCO(現在「あのね」で利用しているBOCCO emoの前身)』との運命的な出会いがあったのです。愛らしいフォルムに、ご高齢の方にとって必要な機能が詰め込まれていました。
早速『BOCCO』を使って「声かけ」をした結果、お客さまから想定以上の好意的な反応がありました。「BOCCOがいない生活は考えられない」「1人暮らしの人には良いサービスだと思う」「お金を出してでも使い続けたい」とのお声をいただき、驚きや嬉しさと共に、私たちが求めていた孤独や孤立の解消につながるサービスの手ごたえを感じました。
石川:そこから更にサービスをより良いものにすべく、試行錯誤を重ねました。開発にあたってモニターにご協力いただいた方々のご意見を基に、クイズを発信したり、お食事時間をお知らせするメッセージを増やしたりと、よりご高齢の方々のニーズに沿えるようメッセージ内容や配信頻度等の改善をすすめました。
当時、モニター利用いただいていたお客さまが、「BOCCOを通じてお話しすることで、不安が和らいで落ち着いていられる、命の次に大事なもの」とおっしゃってくださったことが印象的で、今でも鮮明に記憶に残っています。ご本人の支えになれたことが何よりもうれしかったです。
■ 「お客さまの味方になる」
── 「あのね」のこだわりや、大切にしていることを教えてください。
石川:ご高齢の方に限らず、不安や孤独を感じていらっしゃる人が多いことがわかってきました。
「あのね」は、そのようなお客さまの心の拠り所として、身近な応援者、味方となっていきたいと考えています。ヒューマンタッチなやり取りで、人だからこそできるコミュニケーションや、AIにはないあたたかみのあるやり取りを今後も大切にしていきたいと考えています。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。
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