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短歌:祖母の戦争体験

畔道で機銃掃射を受けた祖母は
操縦士の青い目を見た

疎開中祖母が狙撃を受けた畔
ストリートビューの「ヘ」の字を進む


他界した祖母は、戦争中に疎開していたそうです。

田んぼの畔道を歩いていたところ、低空飛行の戦闘機から機銃掃射を受けたとのこと。操縦士の目の色が青というところまで見えたそうです。

祖母は咄嗟に稲の中に転がり込んで、九死に一生を得ました。
この時に祖母が死んでいたら、母は生まれず、私も生まれていませんでした。

疎開していた場所を、
ストリートビューで辿ってみました。
今も当時と変わらず田んぼが広がっています。
このビューの何処かで祖母の生死を分ける出来事があったのかと、
ただひたすらに、「ヘ」の形をしたボタンを押し続けて見入ってしまいました。


あまり戦争のことを話したがらなかった祖母。
祖母の死と共に戦争の体験が消えてしまわないように、
拙いですが短歌の形にして、自分の子どもたちに伝えていきたいと思います。