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一日一善で自律神経が整うらしい

今年に入ってから、やる気に満ち溢れたかと思えば、なにもできないドン底な日々が続いてしまい、ひどかった。
生きる気力が湧かず、何をやるにもできない。ひたすらボーッとするだけ。

私はダメ人間
私は頑張れない
私はもう生きていく自信がない

ストレス発散であったこのnoteですら書けない状態まで、見えぬ何かに追い詰められてしまったのだ。

やらなきゃいけないことが、できない。
やりたいのにできない。
起きたいのに、起きれない。
頑張りたいのに、頑張れない。

こうなると、もう落ちるばかり。
それはそれは、真っ暗な渦の中にぐるぐると閉じ込められているような。

「明日になったら、元気が出てますように」

そんなお願いごとをしながら、眠りにつく毎日だった。
でも結局、元気が出る日なんてなかった。
ただただ「明日こそ頑張ろう。明日こそ絶対やろう」と先延ばしにする毎日を送っていた。

完全なる”悪い流れ”というものに流されてしまっている状態だ。

そんな中、一冊の本と出会った。

小林弘幸「リセットの習慣」


まず帯の「悪い流れを断ち切る」というワンフレーズが、今の私にピッタリ過ぎて。

中身をパラッと覗けば、最初に書かれていたのは『自律神経について』の説明だった。
表紙に「自律神経の整え方」などは書いてないが、中身は自律神経についての攻略本のようだ。

代表的な自律神経の整え方と言えば、「正しい生活習慣」。
何を読んでも最初に出てくるやつだ。

健康管理の中でも、「んなもん、できたらとっくにやってるわ!」の代表でもある。

前々から自律神経について調べてはいたが、結局どれもこれも行き着く先は「正しい生活習慣」でしかなくて、諦めていたところだ。
でも、この本には「え、そんなことで?」と思うような、色々な視点からのおもしろい自律神経の整え方が書いてあるではないか。

その中でも気になったのが、これ。

ちょっとした「プラスワン」が気持ちのリセットになる

小林弘幸「リセットの瞬間」日経BPより

なんでもいいから「プラスワン」の行動をするだけで、自律神経が整うというものだ。
そう、これがタイトルに書いた『一日一善で自律神経が整う』とういこと。

エレベーターをおりる時に「お先にどうぞ」と声をかけるだけで、自律神経は整うというのだ。

確かに言われてみれば、「お先にどうぞ」したあとに「ありがとうございます」と言われると嬉しい。逆に「お先にどうぞ」された時は、「ありがとうございます」をしっかり言うことを意識している。

これだけで、”お先”を譲ったほうも譲られたほうも気持ちよくいられるからだ。

その「なにかいいことした」という気分によって、自律神経は整う。

これを読んだ時に、腑に落ちるできごとが先日あった。
こんな気分が落ちていると、歩いていても下ばかり向いている。
そのおかげか、歩道の真ん中にポツリと落ちているパスケースが目に入った。

時間もあまりなかったから、誰かが拾って届けてくれるだろうと思い一回通りすぎた。
でも、過去に私もパスケースを落としたことがあり、「中身だけを抜き取られていた経験」と「交番に届けられていた経験」をしている。

入っていたのは定期だし、もし前者みたいなことに遭ったら落とし主は相当困るだろう。そして後者のように無事手元に戻ってきたら嬉しいだろう。

そう考えた時に、やっぱり届けたい!と思い、友達にも交番まで付き合ってもらった。

そのあとは、なんだか気持ちがスッキリしていて気分が前向きになった気がした。

そのちょっといいことは、たとえ偽善だったとしても、自己満だったとしても、自律神経が整う健康管理だと思えばなんだか清々しい。

いきなり生活習慣を変えることはできなくても、一日一善くらいはできる気がする。

他にも、カバンの中を整理するだけで自律神経が整う。
ゴールではなくスタートをイメージする、など。

”できない” なかでも”できそう” な行動術が99個も紹介されている。

自律神経の仕組みや、どうしたら整って、どうしたら乱れるのかが書いてあっておもしろかった。

「生活習慣を改めよ」
なんて無理難題を押し付けられると、そんなのできない、無理。と、また落ち込んでしまうけど、99個も悪い流れをリセットできる方法を知っていれば、どれかひとつでもできるのがあるかもしれないと思わせてくれる。

その、ちょっとした悪い流れを変える方向に持っていけるだけで、気持ちの余裕が変わってくるのだ。

動けないと、つい自分はダメな人間だと思い込んでしまうけど、実はそれって自律神経が乱れているだけでダメな人間なんかじゃないんだって。

自律神経が乱れるだけで、呼吸が浅くなり、体も心も感情のコントロールもすべてが上手く機能しなくなる。

頭ではわかっていても、動けない。
そんな時は1mmでも動けるまで待つしかないけど、動く方法をたくさん知っていれば、そのなかで今できることの選択肢が増える。

今の自分にとって、すごく必要としていた本に出会えた。



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