【有料版】上半身のお疲れ別、解剖生理学とアプローチ方法!
こんにちは!コンさん@施術に役立つ解剖学の近藤優也です。
上半身の疲れは、現代人にとって避けられない問題です。肩、首、背中の疲れが蓄積すると、日常生活の質が低下するだけでなく、身体全体の不調にもつながります。本記事では、新人セラピストの皆さんに向けて、上半身の主要な筋肉の解剖学的知識を基に、それぞれの疲れの原因と具体的な施術・ケア方法を掘り下げて解説します。
こんな悩みありませんか?
お客様から「肩こりが取れない」と言われたけど、どう施術したらいいのかわからない。
一度は改善したけど、すぐに元に戻ってしまう。
上半身の疲れに対して、どこを重点的にアプローチすれば効果的か知りたい。
この記事では、そんな悩みを解消する具体的な施術方法と、その理由を解剖生理学を使って分かりやすく解説します。また、お客様の症状に応じた見極め方法や施術の応用例もご紹介します。
1. 肩甲挙筋:首と肩をつなぐ要の筋肉
肩甲挙筋は、首から肩甲骨を結ぶ筋肉で、肩こりや首の張りの主な原因の一つです。特に、デスクワークやスマホ使用が多い現代人にとって、この筋肉の疲労は避けられません。
解剖学的背景と役割
起始: 第1〜第4頸椎の横突起
停止: 肩甲骨の上角
役割: 肩甲骨を上方に引き上げたり、頸部を安定させる
神経支配: 頸神経(C3-C5)
血管供給: 肩甲背動脈
肩甲挙筋は、肩甲骨の安定性を保ちながら頭部の動きを補助しますが、過度な緊張状態になると神経圧迫を引き起こし、肩甲骨や首周りに関連痛が発生します。
疲れの原因と見極めポイント
不良姿勢: 猫背や頭部前方位の姿勢
ストレス: 肩をすくめる動作が頻繁に起こる
血行不良: 筋肉の持続的緊張で局所的な血流障害が発生
症例: 首から肩甲骨上部にかけての痛み、または頭痛が伴う場合、肩甲挙筋が原因の可能性が高いです。
施術方法
触診:
首から肩甲骨上角にかけて指で圧を加え、硬結部を確認します。
「ここが凝っている感じがしますか?」とお客様に声をかけ、反応を確認します。
深層マッサージ:
筋肉の起始から停止に沿い、ゆっくりと圧を加えます。特に肩甲骨上角は筋膜癒着が起きやすいため念入りにケア。
小さな円を描くように動かし、筋膜をほぐします。
ストレッチ:
クライアントに首を反対側へゆっくり倒してもらい、肩甲骨を軽く下げながら牽引します。
この動きで筋膜の癒着を解消し、血行が改善されます。
応用例と注意点
デスクワークのお客様: 肩甲挙筋の施術後、首の回旋運動を指導します。
ストレスが強いお客様: 深呼吸を組み合わせたストレッチを提案することで、筋肉の緊張が緩和します。
注意: 強い圧をかけすぎると神経圧迫を引き起こす場合があるため、適度な力加減を心がけます。
2. 僧帽筋:肩から背中まで広がる大きな筋肉
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