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読書メモ『正しく悩む技術』 悩み方が分からない私たちへ

こんにちは!オンラインで日本語を教えているErikoです。
今日は日本語の話から離れますが、最近読んで面白かった本について思ったことを書こうと思います。

心理セラピスト 杉田隆史さん著『正しく悩む技術』という本です。(今年、『「なんだか生きづらい」がスーッとなくなる本』というタイトルで文庫化もされています!)

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こちらの本自体は、随分前から(それこそ大学生くらい?)から持っていて、折に触れて読み返していました。

所謂古典、ロングセラーになるような書籍ってみんなそうだと思うのですが、本質的・普遍的な内容って、自分がどんな状況にあっても、得るものや学び・気づきがありますよね。

「正しく悩む技術」も、読み返すたび、違う箇所が引っかかったり新しい発見があったりします。今日は、最近読んで感じたことをいくつか書きたいと思います。


悩みの正体は「意識と無意識の不一致」

他の本で「認めたくない現実を認めるところから、成長が始まる」という一文を読みましたが、それとも共通する考え方だと思います。

特に私の場合は、いつも「感じたこと」より「考えたこと」を優先してしまっていた(しかもそれに全く気が付いていなかった)ので、余計に自分で自分を苦しめてしまっていました。

(意識では)仕事を楽しんで好きになって、スキルアップのための努力をしないといけない、でも
(無意識では) 今の仕事が大して好きでもないし、土日にそのための勉強なんてしたくない

周りが自分の時間を使って仕事のためのインプットや資格の勉強をしている中、「やらなきゃなぁ」と思いながらもできない自分をなんだか責めていましたが、今思うと当たり前ですよねやらないのなんて。
だって嫌なんだもん。

罪悪感を覚えることが、免罪符のようになっていたのだと思います。

この「ホントの気持ち」に気づいて認めてあげる、否定しない、って、心理学の本によく書いてあることですが、本当に大事なことだからいろんな本に書いてあるんだな〜としみじみ感じています。笑

仕事以外では、私は、寂しいという気持ちをずっと抑えて生きていたことに割と最近になって気が付きました。
気が付いて(しまって)からは、人生でずっと抑圧されていた分その気持ちが暴れて?大変でしたが、それも落ち着いてきた気がします。
「否定すると暴れる、認めると落ち着く」というのは本当なのだなと痛感しました。

「頑張る」って本当に大事?

特に日本の教育システムだと、どうやって頑張るか、を優先して「何を」がんばるか?という議論が後回しになりがち、と本にあります。

とにかく頑張る、耐える、ことが美徳とされる面ってありますよね。
石の上にも三年、とか。「三年座る価値がある石なのか?」をしっかり見極めずに耐えていると、あまり良くない結果になりそうです。

「頑張る」って、「無理する」と実は近いことだと思います。
でも、「無理」は一生続かない。
私の場合は、仕事で自分なりに頑張って評価されてきたけど、それで仕事がまた増え・難しくなり、それをこなすためにまた頑張って...

「頑張れば頑張るほど辛くなる」という悲しいループに入ってしまっていました。

人間関係や恋愛も同じだと思います。
「ものすごく頑張っている」自分で好きになってもらえたとしても、
それを一生続けられるかというと…多分できないですよね。
「ものすごく頑張っている」自分で、がんばることをやめたら離れてしまう友達が10人いるよりも、ある程度そのままの自分で親友が1人いたほうが、きっとずっと幸せだと思います。

それに、本でも書かれていましたが、「頑張る」って実はすごく恐ろしい副作用があって。「こんなに頑張ったのだから」と、見返りをどうしても求めてしまうんですよね..。

無理すればするほどその欲求も膨らんでいって、現実がそれに合わなかった時にすごく落ち込んだり辛い思いをすることになります。

だから、長期的には、「(無理するほど)頑張る」って周りの人間にとってもマイナスだと思うようになりました。

とはいえ全く頑張らない生活も張り合いがないので、「何を」「いつどれくらい」頑張るか、をしっかり見極める、ことがバランスを保つために重要なのだろうと思います。

まとめ

長い間、そしてこれからも時折見返すことになるだろう本。
メンタルが弱ってる時は、あんまり長い文章や難しい文章が読めなかったりもしますが、そういったことも考慮されてか、すごく柔らかい文章で分かりやすく書かれています。

それに、「ギリギリで生きてる人にそれ言うか?」みたいな鞭はないので
悩んでる人でも安心して読めます。笑
優しく柔らかく、でも本質的なことを言ってくださっている、とても素敵な本です。著者の杉田さんはブログも書いてらっしゃるのでリンクを貼っておきます!
ご興味のある方はぜひ、覗いてみてください🎵

公式ブログ「正しいネガティブのススメ」


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