初心者が体験した、小説が生まれる不思議
今日は小説のはなしに踏み込もうと思います。
わたしは、いつか書きたい物語があります。
それを書きたいと思ったことが、わたしを織りなす数多の糸のうちの一本の起点で、
書きあげたとき、その糸は途切れるのだと思います。
けれど今は、
どうしたらそれが書けるのか見当がつかなくて、
その物語のことは脇に置いて、
小さな物語をたくさん書こうと思っています。
そのことを心に決めてから、最初に書きあげた物語は、3000字ほどというあっさりとした長さに収まりましたが、
何が起こったのか、よく分からないままに終わりました。
物語を書くということを、
わたしはまだ掴むことができていないのだと思います。
物語として映し出されることになる世界に 焦点を合わせて、
見たものを手元に書いて、
その連続が前ぶれなく着地して、
物語が終わります。
途中で、一歩先も分からない真っ白な世界が広がることもありました。
ストーリーの大まかな流れをちらりと見遣って、現在地を大ざっぱに位置づけることもしました。
物語がコントロールの下にない、といえばよいのでしょうか、
物語が終わったときも、
世界の様子を受けて、
終わる、と感じて、
文字数を見ると 決めていた範囲に入っていたから、
終わりなんだと納得して
そこを終わりとした、という感覚にありました。
この状態を意味づける術もありません。
自分が書くこと の積み重ねを通して、
自分の書くことの実体を掴んでいくのだと 推量しています。