『哲学と宗教全史』 出口治明

こんにちは、天音です。

今回の読書感想は、出口治明さんの『哲学と宗教全史』(ダイヤモンド社)です。

【ビジネス書大賞2020 特別賞受賞作】哲学と宗教全史

古代ギリシャから現代まで、100点以上の哲学者・宗教家の肖像を用いて日本人最大の弱点、「哲学と宗教」の全史を体系的に語る。

本書カバー右そでより

哲学・宗教に興味があり手に取りました。

分厚いのですが語り口調で読みやすく、解説も丁寧なので初心者におすすめの入門書だと思います。
「全史」とあるので各レビューサイトでは収録の知識量に批判的な意見も散見しますが、哲学や宗教への学びの入り口になるにはいい本でしょう。

参考文献やより深く学ぶための本をことあるごとに紹介されるので、本当にこの本は学びのための始まりという位置付けだと思います。

前提としてわたしは、大学入試で世界史と倫理を選択していました。
世界史では論述の対策をしたこともあります。

この程度の前知識があるなら、この本で得ることのできる新しい情報はほとんどないと言えてしまいます。
わたしもかなり既知のものが多かったです。

しかし本書の説明に「体系的に語る」とあるとおり、宗教や哲学者の横や縦のつながりはとてもわかりやすく説明してあります。
途中で出てくる人物の年表も直線的な図解ですごく見やすかったです。

哲学や宗教を学ぶ際に絡まりやすい当時の情勢や人物関係などの要素を、一つ一つもつれないように助けながら流れとして学べる本だと思います。

読み進めると知識の糸の絡まりがなくなるような感じ。

宗教や哲学は人が多すぎて繋がりがいまいちわからないという方や、この分野を一から勉強してみたいという方におすすめです。