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Photo by
_kei_
明確に悩みみたいなものがあるわけではないけれど
風の生あたたかさが春のそれとは大違い
戸惑いは、さしてなかった、けれど
あっというまにも思える季節の流れのはやさには
驚きと受け入れがたいものがあった
近くの公園までのつもりの散歩
その近くの公園が、今日は
やけに遠く感じてしまう
月は、今日も、わたしを見守ってくれている
太陽は、いつも、わたしに試練ばっかり与えてくる
笑顔なんか少しも見せてくれない
わたしが、昼間、外に出なくなってしまった理由
そんなふうに仕立て上げてみる
遊歩道の脇のベンチ
いつもより魅力的に見えた
座ってみてもよかった
座ったら、落ち着いてしまいそう
やめにしておいた
遠くに聞こえるかえるの声
オオカミの遠吠えのように思え
人知れず嫌悪する
例によって、不吉な予感
当たったことは、ないんだよねえ
街灯の明かりがつくる自分のシルエット
やけにみすぼらしく思え、目を背ける
ついでに、自分自身からも、目を背ける