かまわず飲みこんで
小さいころ
あれだけたくさんの
スイカの種を
かまわず
飲みこんでしまったというのに
芽が出てきたことは
一度もなかった
あれだけ
たくさん
飲みこんで
しまった
というのに
スイカをたくさん育てて
一生、スイカには困らない生活を
ゆめ見ていたのだけれど
まったくの予定外
おそらく、あれは
スイカの種なんかじゃ
なかったんだろう
いまになって思う
じゃあ、なんだったんだ
なんて聞かれても
そんなこと、わたしが
知るわけないじゃない
とにもかくにも
スイカを食べることなく
夏が終わってしまいそうだ