ろりろり
大きな本が好き
大きくて、ずしりと手にかかる重さが
わたしの期待の大きさに比例する
いや、文庫本がダメなことはない
文庫本も、あれはあれでいい
夏は、特にいい
暑い日、文庫本を手に、電車に揺られて
なんて、いいじゃあないか
絵になる、何かドラマがはじまりそうな
そんな予感さえ、してくる
一年くらい前、辞書に手を出した
これまでも辞書に、お世話になってはいた
けれど、それは、読む、というより
調べる、というもの
いまは、辞書を、読むもの、としてみている
その日の気分で、ぱらぱらやって
読みはじめを決める
ぱらぱらやると、どうしても
最初のほうと最後のほうが
選ばれなくなりがちになる
だから、最初のほうも、最後のほうも
ワケヘダテなく読んであげる
そうやって、まんべんなく
彼の全部を知っていきたい
昨日、彼は
ろりろり
という言葉を
わたしに教えてくれた
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