『鳥添』
おや、足を怪我してしまったのかい?
近づく。が、やめた。相変わらず警戒してくる。
神父として通う教会の窓。身を寄せる二羽の鳥。
ある日やってきてから、仲睦まじくそこにいる。
しかしながら、近づくと即座に警戒する。
だから、静かに見守ることとした。
共に餌を喰らい、嘴を突き合い、眠る日々の中、
怪我した足が気になり、いつもより近づいた。
警戒しない。寄り添ったまま動かない二羽。
両手で包む。安らかに眠りなさい。アーメン。
#10行 #ショートストーリー #ショートショート #超短編 #短編 #短編小説 #小説 #詩 #現代詩 #スキしてみて #生きる #死ぬ #警戒 #鳥 #怪我 #教会 #窓 #神父 #二羽 #見守る #仲睦まじい #餌 #嘴 #眠る #鳥添