具合が悪くても「元気?」と聞かれる国
英語圏で生活していると,
店員さんなど,初めて会った人にも,
Hello, how are you today?
(ど~も,どう,元気? ※意訳です)だの,
Have a good day! (よい1日を!)
など,声を掛けられるので,
その度に答えないとならない。
知っている人でももちろん,
会った時はそんなやり取りから会話は始まる。
沈黙は美徳とされる日本で育った私には,
もうこれが面倒くさくて…。
具合が悪くて病院に行っても,
医者の第一声は
Hi, how are you? (元気?)なのだ。
でもこの場合,
「いえ,具合が悪いからここに来ているわけでして…」
などと本気で説明しなくてよい。
もちろん,その後,
病状を説明する時には詳しく言う必要があるが,
医者は挨拶として言っただけなので,
具合が悪くて病院に駆け込んでも,
とりあえずはGood. (大丈夫です)などと答えておいて,
その後,「実は○○が痛くて…」と説明すればOK。
ね,面倒くさいでしょ?
英語を習っていた頃も,毎回同じ先生と
Hi, how are you 系の挨拶をしなければならず,
「こういうの省略しませんか?」
と提案したこともあった。
相手は笑顔で固まっていたが…。
ところで私が中学生だった頃に,
英語の授業で習った,
Hi, how are you? に続くやり取り,
I'm fine, thank you. And you?
I'm fine, too…. というセリフは,
英語圏で一度も聞いたことがない。
大体は
Good. You? (いいよ。君は?)
などと簡単に返すことが多い。
それでも私には面倒くさかったのです。
でも英語圏の人たちは,
無口な人でもなんでも,
とりあえずこの挨拶を見知らぬ人や,
会った人とするわけだから,
会話の糸口がつかめるというか,
ずーーーっと黙ったままというわけではなく,
何か話し始めるきっかけになるわけで…。
それで打ち解けるのが,
日本人同士より少し早いのかなと思った。
とはいっても人と早く打ち解けようとして,
日本で「こんにちは~お元気ですかぁ?」と
毎回やっていると,テンションが高めの
ちょっとおかしい人になりそうだし,
やっぱり郷に入っては郷に従う方がいいんだろうね。
でも何か一言,とにかく話し始めれば,
きっと早く打ち解けられるのでしょう。
英語圏の挨拶の習慣から学んだことでした。
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