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「まぶたの朝」(詩)

ときどき 
空を覆ってしまいたくなる

あなたが
自分の目を覆えないのなら

星を拾っては あしたから遠ざけ
夜のカーテンを分厚くしていく

あなたが 
静かにまぶたに愛されている間
そっと
やさしい朝を説き伏せていたい

あと少し
ほんの一瞬を押しかえす

あなたのまぶたが小さな震えを打って
そのうすい安らぎを取り払うときを

それが たとえ
結局のところ
終わりのない繰り返しで
それは ただしく希望の足裏だとしても

両手の限り抱えて

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