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「あたりいちめんの原色」(詩)

これを書こう、と
思い至った瞬間
その合図を待っていたかのように
雪崩れ込む 名前と 性格と 場面と 台詞と
そしてラストシーンのいくつか
虹をどんどん濃くしていって
うつくしく固まったところを
ハンマーが盛大に砕いたように
あたり一面に満たされる
そのままで純粋に満ち足りた欠片たち
埋もれて 眩んで 眩暈のなかで
どこからでも どのひと時からでも
誰の どこからの目でも
世界を築ける瞬間
圧倒的な幸せが手を引いている
書き終わりまでの真っ直ぐな道です
さあ いきましょう と


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