【詩】はてしない物語
本が好きだったあなたは
たくさん本をプレゼントしてくれた
誕生日にくれたのは 箱入りのとくべつな本
「ぼくが一番好きな本」と言って くれた
早く読みたいけれど
なんだか家をちゃんと片付けてから
ゆっくりした気持ちで ていねいに箱から出したくて
ずっと本棚の一等席で 出番を待っていた
こんなことになるなら
仕事が山積みでも 部屋がぐちゃぐちゃでも
すぐに まっさきに読んで
たくさん感想を伝えたらよかった
きっとあなたは ずっと待ってくれていたのに
今はまだ 一ページも開けない
箱から出すことすら できない
どんな はてしない物語が この中には詰まっているんだろう
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