140字小説3編「絵・風邪・水たまり」
絵
小学校入学後の初めての授業が図画だった。チューリップ。この花は大きな花弁が6枚重なり合って形成されている。みなが🌷そのものの幼稚なものを描くなか、私だけが現実に寄せた写実的な絵を描いた。先生がべた褒めし、調子に乗った私は次に先生の顔を写実的に描いた。すると先生の機嫌が悪くなった。
風邪
風邪をひいた。喉が痛い鼻水がとまらない風邪薬を飲みたいが眠くなる。運転できない。眠くならぬ風邪薬は利きが悪いと思い込んでいる石頭である。眠眠打破と同時に嚥んだ。走ってるうちに意識がとんでガードレールを突き破り谷底に転落した。パブロンvs眠眠打破はパブロンの勝利と死んでから思った。
水たまり
私に妹ができる。そう聞いてもピンとこなかった。嬉しいのかな?よくわからない。お母さんと病院を出た。タクシー乗場で待つ間、お母さんがかき氷を買ってくれた。お母さんは?いいの、冷えたらいけないから。雨がやみ空に虹がかかった。きれいねぇ。その下の水たまりにとんぼが産卵しているのを見た。