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『色彩心理』 日本ならではの伝統色を感じる。そこにあるのは、時代背景から見える”日本人”としての”在り方”を考察Part①

色には不思議な力がある。色を考えたのは人だろうか、神だろうか。と思うぐらい、実に様々な色がある。科学技術の進化で、色は心理や生理現象共に影響を与えることが判明しているそうだ。

最近、とあるきっかけで『色彩心理学』なるものを学び始めたが、実に面白い。そう言えば、色は言葉にもなる。

言葉を色に、色を言葉に

面白いという言葉にも、『白』という色が入る。真っな嘘、真っ、などだ。普段意識しないレベルにまで、”色”は生きていく上で不可欠であり、色がない、ということは、現時点での社会では想像ができない。

日本がはっきりと色を使ったことが確認できるにには、飛鳥時代。歴史で習ったであろうが『推古天皇&聖徳太子・冠位十二階制度』と言われている。

仏教が大陸を経由して入ってきた際、冠位と色によって役付を行ったといされており、人材登用促進と外交が目的だったと記憶している。最も上の位を覚えているだろうか。

意外と、日本人は”赤”が象徴的な印象があるかもしれないが、冠位的には『大徳』は”濃紫”とされている(諸説あり)。紫には、神秘的でカリスマ性を感じさせ、癒しの効果もあるそうだ。中国の歴史ではダントツのトップが『紫』である。これは前漢の武帝が好んだ色で、他者の使用を禁じたとされており、それで『紫』が最高位となったからだ。

その経緯としても、古代ローマにおいてパープルの語源ともなったイボニシからの分泌液が紫の染料に使われていたそうだ。この染料がとにかく稀少で、皇帝の服にしか使えないほどだったという。だから中国においても皇帝や最上位階層の服に紫を使い、紫が高貴な色になるわけだ。


特に紫禁城では「皇帝以外に紫の使用が禁じられた」とされているが、一説では、紫が禁止された城ということで紫禁城。その紫が表す皇帝(天帝)が所在する場所だからという理由だ。

北の天空には「紫微垣」(しびえん)と呼ばれる星群(北極星などが含まれれる)があり、その位置が移動しないことから、天の中心で天帝の住む所とされたことに由来。また、「禁」は、一般庶民の出入りが許されなかった「禁地」に由来し『紫禁城』。天体と皇帝を不変的な存在とし崇めることで、高貴的な要素が大きくなったようだ。

こういう風に、色を歴史と合わせて紐解くと、ついつい、人のアイテム(小物)に目がいったり、その人がどういう人間だろうと観察してしまう。行動心理学と色彩心理学は似ている部分が多いのだ 。

では、日本では??

『黒』が弥生時代頃にはあったようだ。隆盛を見るのが平安時代”十二単衣”が有名であろう。しかし、日本という国は元々、ビビットカラーが少ない。赤!黄色!などの原色が今の時代は外国文化が入ってきたこともあり当たり前に接しているはずだが、元々日本の色はグレーがかった、なんとなくくすみのある色が多いことを知っているだろうか。

その表現は実に”繊細”に尽きる。藍色・山吹色・浅葱色・菖蒲色・飴色・卯の花色・生成色などだ。調べて見ると、全然聞いたことのない色がある。

次回はこの辺りの話を深掘りしていきたい。

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