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全ての経験した出来事が、今の私を作っていると感じる瞬間。

私には既往歴が10個ある。

私の初めての既往歴は、7歳ごろに発症した左耳の感音性難聴。失聴して、左耳は今でも聞こえない。

それでも多くの人が、片耳が聞こえないだけで、普通に接してくれた。

私、片耳は聞こえないけど、健常者として、生きていいんだ!」と、錯覚した頃を送っていた。

色々あって、引きこもりになっている間に、20代前半で、大病を繰り返した。

発達障害、糖尿病、甲状腺機能低下症…。

その時、やっていたSNSでは、高校の同級生などが、

「⚪︎ちゃんと、遊びに行きました」「美味しいものを食べに行きました」

という投稿が溢れ返っていた。

私は、その時も、その後も続くが、その人がSNSで表示されるだけで、交流したり、会ったりすることも無かった。

私、何やっているんだろう。仕事も友達も、何もないな。悲しいな、虚しいな…

ただ、既往歴を悪化させない様にしながら、ただ家で引きこもって、毎日365日寝ている生活を、約10年続けた。


今は、WEBライターという仕事をしている。

私は働き始めても、酷く畳み掛ける様に、「貴方って、何もできないのね」と言われ続けたので、自分は本当に何もできない、どうしようもない人間なんだと思っていた。

私は恐らく、30代ながら、人が経験していないことを多くしている人だと思う。働き始めた理由にしろ、人から色んな場所で言われたこととか。

母は、
「私の友達の子どもは、結婚して、孫もいるけど、私は貴方は結婚していないし、孫の世話をすることもない。他の人が持っているものを何も持たないまま、このまま歳を取り、人生を終えると思っている」

とよく言わせてしまっていること、本当に申し訳ないと思う。

でも、結婚も子どもがいるのも、私の既往歴とか能力では、二人でするしかないと思っているので、今後もその予定がないし、私にもどうすることもできないことだと思っている。


WEBライターの仕事では、人の痛みに寄り添う文章を書いている。私は自分の体験談をよく書くが、それがもし同じ様な境遇や、悩みを持っている人に、寄り添える内容になっていれば、この仕事本望だと思う。

2024年に既往歴が4つ増えて、大変ではあるけど、前ほど悲観はしていない。身体は年齢と共に老いるものだし、「まあ、しょうがないよね」で、片付けられる様になったことは、心が成長したのだと思う。

子どもの頃、泣いてばかりだった私。母から、「泣くな」と言われても、悲しくて、涙が止まらなかった。

今でも涙を流すことがあるけど、回数も特に引きこもりの時に比べたら、かなり減ったし、今は必ずしも悔し涙ばかりではない。


私は夢を描くことができない20代を送っていたけど、もしかしたら、2年前の11月1日の公開初日に観た、大人になった主人公が、幼少期の時の自分に会いに行く、という様な描写があって、今思うと、

未来はそんなに悪くないよ

と、未来の自分が、過去の自分を「大丈夫だから」って、ハグしていた時が、あったかもしれない。


現在の私も、過去の自分に言いたいことがある。
大丈夫。友達は今もいないけど、仕事に就いて、頑張って続けているし、固定観念に囚われず、楽しく過ごせているよ

って。


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