見出し画像

新しい商品は、毎月数量限定販売です。

来月開始を目標に、新商品を販売します。

新商品と言っても、本当は、新しいものではありません。
新しい売り方を始めます。

プロの料理人の方に向けて【関東】【京都】【大阪】それぞれの地域に合わせて選別している節を、一般の方にも販売します。

今までnoteで地域によって好まれる出汁が違うことを書いていましたが(かつおと昆布と出汁の地域性の違いVol.2)、それに合わせて実際に選別し、熟成させる技術は、既に他社では失われてしまった技術だと推測しています。

ですので、本来のかつお節問屋はこういったことが可能であり、それが仕事の一つであったのだと伝える意味も込めて、このような形での販売を行っていくことに決めました。

また、これにはもう一つ意味があります。
それは、『かつお節は産直がベストではない』ということをお伝えしたいということもあります。

かつお節は、生産者の手元では最も良い状態に仕上がっていません。
仕上がりの状態にかなりばらつきがあり、しかも魚質はそろっていないので味は一定ではありません。
最も良い状態というのは節一本一本で違いますので、それを揃えるのにはとても大変な手間と時間がかかります。
何より、質の違いを見る『眼』が無くてはできません。
この選別や熟成という工程は、これまで問屋の仕事だったため、生産者にはその情報がありません。また、このような手間のかかる仕事を生産者ができるかというと、そこまで手が回らない、というのが実情です。

様々なものが、生産者から直接仕入れられる良い機会が増えています。
しかしながら、それらがすべて良いものかというと、決してそうではないことも事実です。

本来の問屋業というものは、役割分担がなされていたものです。
生産者は「作る人」であり、問屋は「作られたものを活かして売ること」です。
向き不向きがあるものを、フィットするところへお届けできるようにする、それが『活かす』ということだと考えます。

今回の新商品は、『活かす』ための選別を行ったかつお節をお届けします。
ぜひお楽しみに!

文章に残して、後の世代に繋いでいきたいと思っています。 サポートいただけると、とても励みになります。 よろしくお願いします。