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「嫌なことだとわかっているから、本当に嫌だ。」

いやだ。


と、思っている。


違う。


「嫌だ」の方が、本当に嫌な感じがある。


まあ、なんでもいいのだけど。


障害者手帳の更新をしに行かないといけない。


更新するための手続きは、先月(だったと思う)したのだけど。


ついこの前届いた書類を、手帳と一緒に持って行かないといけない。早い内に。


嫌だな。


本当に。


手続きが嫌なんじゃない。


市役所に行くのが嫌。


ほんの少し前までは、そんなに嫌じゃなかったのに。


あのとき、たまたま、いつも対応してくれる人じゃなくて。


(ぼくが中学生のころ、母校で教員をやっていた人らしいけど、ぼくの方はあんまり覚えていない。)


それ自体は、まあ、よかったのだけど。


手続きの中で、ぼくが深刻に思っていることを、軽々しく扱って。


あげくの果てには、子ども扱いしてきて。


顔を思い出そうとするだけで、歯が軋む。


(ちなみに、その後ぼくは、苦情のメールを入れた。耐えられなくて。次の日、障害者支援課の、たぶんえらい人から電話が入った。ぼくが抱いていた信用は、取り返しのつかないことになっていた。例の職員とは二度と会わせないことにすると言っていたけど、どうせ覚えていないだろう。)



そんなこんなで、ぼくが具合を悪くして、次からは、自分が代筆しに行こうかと、パートナーは言ってくれたけど。


代筆までしなくても、付いてきてもらうことはできるんだろうけど。


でも、パートナーの次の休みまで、もちそうになかった。


精神的に。


つらいことは、さっさと終わらせてしまいたい。


だから、今日の朝一に、つらい思いをしに行く。


たとえ、対応してくれるのが、いつもの優しい職員さんでも。


その場にいること自体が、ぼくにとって苦痛だから。


自分を露骨に見下した人間が。


(役所だから、ほぼすべての職員を見渡すことができる。)


なるべく、顔を出さないようにして。


(不審じゃない程度に。)


具合が悪くなることはあっても、ひどくならないように。


その後は、図書館……は、今日は閉館日か。


じゃあ、どこかへ行こう。


憂さを晴らしに。


どこかへ。


……。


月曜日だし、暇そうな知り合いはいなさそうだ。


まあ、人に会う気にはなれないだろうけど。


でも、だれかと話して、気を紛らわせたいのはある。


できないけど。


……。


おいしい朝ごはんとか、食べに行こうか。


そうしよう。


さんざん嫌な目に、遭ったあとに。

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相地
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