斎藤孝の知の整理力|そうだ、あたまを整理したい|読書メモ
「斎藤孝の知の整理力」
斎藤 孝(著)
数万冊分の言葉をストックして、知的アウトプットにつなげる "頭の整理法"
※本書は、記事「 いきなりスキルアップ計画を可視化してみた!! 」にてピックアップした中の1冊。 ■
| あらすじ
一言でいえば、「知の整理」をすると「伝える」の精度が上がるよっていう話です。
内的整理力上げませんかっていうこと。
もう少し具体的にいうと3つの要点があり・・・
① つき詰めて言えば、知性とは「言葉」であり、「相手に伝える力」である。(知性とは難しい話ではなく、相手にフィットした言語を使い、伝える力である)
②「知」の種は、誰の中にも撒かれているものなので、うまく活用できていないとすれば、それは「知」が整理されていないだけである。(知識はあってもバラバラでは扱いづらい)
③ 知識を整理してつながりを持たせ、知的で生産的なアウトプットにつなげられるか、ここが知性の有無の分かれ道となる。
これらをベースにした知の整理術が紹介されています。
| 読んでみて
整理術と言っても、整理だけを断片的に取り扱うのではなく、因果関係(インプットから整理、そしてアウトプットまでと影響関係をふまえた範囲)を網羅した構成になっており、加えてプレゼンテーションや会議における生かし方も書いてあるので、様々な側面から実践できる内容です。
前提としてあるのが、『 知は、伝わるからこそ生きるもの 』という定義と、だから「伝わる」が肝心 という点。
その伝えるにおいて、頭が混濁していては上手くいかない。たとえば、散らかった部屋の中から今必要なものを取り出すことが困難であるように、自分の頭が乱雑な状態にあるのに、適切な知識や情報をピックアップすることが難しいのは安易に想像がつきます。整っていてはじめて、欲しいものを欲しい時にスッと取り出せるし、その安定性も増すというもの。よって、整理術がアウトプットスキルの向上に活きてくるわけです。
思ったことがスムーズに伝えられない、あるいは伝えた時に誤解が生まれやすいなど、アウトプットにつまづきを感じている方は、一度「知の整理(内的整理)」という点から見直してみるのも良いかもしれません。
また、この本にあるように繋がりで捉えてみると、自分の高めるべきポイントがどこにあるのかが、より厳密に浮かび上がってくる気がします。対象、優先順位、バランスなど。そして、そこから更にフォーカスしていくことで、具体性を追っていくことも可能です。また、これらを包括的に取り組めば、相乗効果が期待できると思います。
まずは、広い視野を持ちつつ、どこにどんな課題があるのかをできるだけ細かく見る。その上で、該当箇所を洗い出し、そこを伸ばせば、効率的にスキルアップできそうです。
| さいごに
「知の整理」は、誰もが自然にやっていることゆえに、あまり意識されていないことかもしれません。でも、この本を読めば、「意識して取り組むといいことがある」ということが、きっと分かると思います。今よりもアプリケーション(頭)をアップデートしたい方は是非。
広く深く書いてあるにもかかわらず、上手に噛み砕いてあって難しさを感じさせないところは流石でした。まさに「伝わる」本。
私もこのテーマには課題感満載で(笑)、春から取り組んでいます。いくつかトライしている最中ですが、なかなかに、良いです。
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