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背伸びする日


大学生になってから背伸びしてコーヒーを飲むことが増えた。甘さはできるだけ控えめにして。

別にコーヒーが苦くて飲めないというわけではないんだけれど、ブラックはまだ飲めない。早く飲めるようになりたい。私は見栄張りだから苦いものも飲めると周りに言いたい、だからブラックコーヒーを飲める人になりたい。

今日までずっと、どんな場面においても私は見栄を張って生きてきた。勉強も、運動も、音楽も、美術も、人よりできないところからのスタートである。才能なんて一切持ち合わせていないのだ。なぜかこうなったかわからないけれど、私はどうしても人よりできないということを自分自身に認めてあげられなくて、どうにかして「才能ある人」になりたいと(せめてもの思いで)優等生の仮面を被って生き続けている。自分の弱いところを見せるのが悔しいから、苦しいから、せめていい子であろうとしている。

当然何もかもがうまくいくことはない。頭ではわかっている。自分のできないところを認めることから人は努力を積み重ねることができる、成長できると知っている。

今日も私は逃げている。自分が人よりできないことを目の当たりにしたくなくてサークルに行かなかった。7時に起きたのに、そのまま準備すれば時間に余裕があったのに、布団に包まれて目を閉じてしまった。正真正銘の二度寝。休む連絡を入れなくていいからって無断欠席した。

自分のことが好きになれない。憎い存在である自分のことを大切にするなんてもっとできない。こんな考えだからきっと明日も明後日も同じことの繰り返しなんだろう。自分を好きになれず他人にも好きになってもらえない自分のままなんだろう。

見栄を張らないでいられる場所を作ろうと思って、最近頻繁にnoteを更新するようになった。
私が書く文章は全く素敵じゃないけれど、その分2025年は他の人たちの素敵な文章に触れる年にしようと思う。
八方美人が少しでも改善しますようにと願う。背伸びしない自分を可愛がってあげられる人になりたいな。

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