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こどもの一方的な会話には「共感」と「見える化」が大切!【後編】

Ahneは、おうちでできる療育のご提案や、講義型の学習サービス、発達・療育についての個別相談などを行っています。

「ねえねえねえ!

聞いて! 聞いて聞いて聞いて!!

○○が××でね! △△でね!!

それでねそれでね!!!」

……こんなお子さまのマシンガントークに遭遇したこと、ありませんか?


皆さんこんにちは、Ahne代表・療育作業療法士のかいとです!

今回は、お子さまの会話が一方的になってしまう際に、どんなことを心がければ良いか、というテーマでお話します。


結論から言うと、必要なのは「共感」「見える化」の2つです。

前回の前編では、私たち大人が聞き手にまわって行う「共感」についてお話ししました。


後編の今回は、お子さまが双方向の会話をする力を育てていくために有効な、会話の「見える化」についてお話します!


今回の要約
①一方的に話してしまうお子さまには「会話の見える化」
②子どもは聴覚<視覚論理<直観でうごく

それでは、ぜひ最後までご覧ください!



①一方的に話してしまうお子さまには「会話の見える化」を

記事の冒頭で、一方的なマシンガントークをしてしまうお子さまの例を挙げました。

こうしたお子さまに、ほかの人と交互に喋る会話を身につけてほしい場合、まずはどんなことに取り組むのが良いでしょうか?


僕は、「会話の見える化」をオススメしています!

僕がよく実施していたのが、ボールや札などのモノを使った方法です。

子どもたちにボールや札を渡し、それを持っている一人が喋る、ほかの人はその子の話を聞く。という方法です。

この方法だと、交互に話す・聞くという基本的な会話の流れが見える化されるので、子どもたちは自然に、一方的ではない双方向の会話を学ぶことができます。

この方法は、ADHDやASDといった発達障害を抱える子どもたちにも理解してもらいやすくなっています。どんなお子さまにも有効な方法ですよ!


ところで、どうして「会話を見える化」することが良いのでしょうか?


子どもは聴覚よりも視覚、論理よりも直観でうごく

ここで、子どもたちの考え方や感覚の特徴についてご紹介します。


まず、お子さまは、論理的思考よりも、直観的思考を優先する傾向があります。

「AだからB」といった内容よりも、自分の感じたそのままでものごとを考えやすいということですね。


また、お子さまは聴覚よりも視覚が優先されやすい傾向もあります。

聞いたものごとよりも、見たものごとの方が、頭に入りやすく、考えやすいのです。

聴覚の情報だけだと、お子さまの中では、聞こえてはいるけど処理しきれていない、という事態が起きやすくなってしまいます。


ここで、会話の見える化について考えてみましょう。

たとえば、お子さまに声かけだけで「○○くんの話も聞こうね」「今はひとの話聞く番だよ~」などと言ったとします。

ですが、お子さまの中では、耳からの情報の処理は後回しになってしまいがちです。

また、今は○○くんの番だから自分は後、といった論理的思考よりも、自分の話したい気持ちなどの直観的な部分が優先されやすいです。


そこで、会話を視覚的、直観的に理解できるよう「見える化」してあげます。

ボールや札を持っている人が話すというやり方は、目で見て理解できますし、直観的でわかりやすいです。


こうした理由で、僕はボールや札で話す人をわかりやすくする方法をオススメしています!


さいごに

今回は、2記事にわたって、お子さまの一方的な会話をテーマにお話してきました。

お子さまのお話を聞く際には「共感」を、お子さまの会話の力を育てていく際には「見える化」を意識していただければと思います!

この記事が、お子さまとの関わり方に悩まれている保護者さまや支援者の方のお役に立てば幸いです。


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最後までご覧いただきありがとうございました!


【この記事を監修した人】
かいと

Ahne代表。療育作業療法士。
こころの問題についての知識も豊富で、「心理×作業療法」の組み合わせで心身の両面を支援できることが強み。様々な療育現場での支援経験アリ。


【この記事を編集した人】
リル

Ahneライター。元書籍編集者。
note記事のほか、Ahneオリジナルの教科書を鋭意制作中。



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