おっちゃんとオッサンの交差点

駄菓子屋の店番やりながら「駄菓子屋復活祭」でアートフェスみたいにするにはこの空間をどうすればいいんだろうと金髪アフロのおれは考えていた。
ちなみになぜ金髪アフロのズラを被っているかというと、前に戯画リンピックエキシビションマッチを目の前にある公園でやり、そこに子供がわんさかいたので多分覚えているだろうと思い子供引き付けるために被っているのです。

その横でおっちゃんはぶつぶつと

「息子はなぁ～～○○」
「うちの妹近くに住んでるんだよ○○」
「（写真もってきて）これがうちの家族……まぁ10年前だけど」

おれはこの空間の事を考えていたので受け答えはしていたもののそんなに真剣に聞いていなかった。
おっちゃんはある程度ぶつぶつ話し家へ帰っていった。

帰りのラッシュが始まり子供と親御さんが立て続けに駄菓子屋に訪れ、みんな笑顔で楽しんで買ってくれる。「あ〜あの時の人だ〜」っていってくれる子供もいて金髪アフロ作戦は効いている。

親子で楽しんでる姿をみておれも幸せな気分に包まれる。あ～～いいわ～

一通り誰もいなくなったので店を閉めておれも家へ帰りがてらいろいろ考えていた。

いや～今日も親と子の楽しんでる姿を見てそれに接して最高だったわ！そういう場所なんだよなぁ駄菓子屋って、ここからどういう空間にして……うん？あれ？一番重要な事忘れてない……

¨おっちゃん（父）とオッサン（息子）がもう一度交差する事¨

あ～～～～ここが最重要じゃん！

駄菓子屋復活祭はあくまでそのための場所。
同時平行してここも考えなければいけないではないか！何やってんだ、おれ！

必死におっちゃんの言葉を思い出し、オッサンと繋がりそうなヒントを探す。

「うちの妹近くに住んでるんだよあいつはもしかしたら息子たちと……」

これだ！！

急いでおっちゃんに連絡して、明日妹さんのところ訪ねましょう！と伝える。

駄菓子屋をやりそこを駄菓子屋復活祭というアートフェスにして……とかを一番に考えていたが最重要事項は

¨おっちゃん（父）とオッサン（息子）がもう一度交差する事¨

ここを常に忘れてはならない

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