戯画リンピック寺越選手の紹介
¨ミスター戯画リンピック¨
3大会連続出場の寺越は世間からそう呼ばれる事が多い。
気まぐれで開催されるこの戯画リンピックに毎回コンディションを合わせて出続けるというのは並大抵のことではない。
しかし本人はこう呼ばれるのをあまり好んでいない。
「ルーズソックス引き」でベスト8、「海女くん」で3位…過去の戯画リンピックの彼の戦績だ。
前回は頂点まであと少しだったが届かなかった。
頂点への飢えがミスター戯画リンピックと呼ばれるのを拒絶するのだろう。
寺越は今大会苦しい戦いばかりだった。
特に初戦のマタイ・エルナハスとの試合は申し訳ないが私は正直もうダメだと何度も思った。
PS(ペナルティソーシャル)を侵し更に1マスクを奪われノーマスク2マスクの状態。一方的に押されているように見えた。
だが寺越は泥臭くしつこかった。
そう彼は泥臭いのだ。
自分の唯一のマスクを守りつつジリジリと相手ににじみより、PSを侵さない絶妙な距離で一歩また一歩と足を進め1マスクまた1マスクとじっくり奪っていった。
終了間際には彼の手に3つ目のマスクがあった。
2回戦、準決勝と苦しい展開の連続だったが、初戦以降私は不思議と安心して試合を見ていた。
初戦の危機的状況でみせた泥臭さが今大会にかける寺越の執念に感じられたからだろう。
まだ大会延期が決まる前のインタビューで
「1年延期しようがしまいが、頂点とります、絶対に」
と寺越は力強く語っていた。
¨ミスター戯画リンピック¨
今、寺越はこの言葉をどう感じているのだろうか?
文=中谷計
■寺越のこれまでの戦績■
寺越隆喜(日)※3体会連続出場
1回戦 3-2
vs マタイ・エルナハス(加)
2回戦 3-1
vs イリーナ・キンジェルスカ(是)
準決勝 3-2
vs ザダリス・オルティス(玖)
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