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木曜日の恋人

63
SKYWAVE FMで毎週木曜日23時から放送の「東別府夢のDream Night」にて朗読されましたおはなしたちです。読み切りですのでお好きな所からどうぞ。
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#短編小説

ショートストーリー劇場〜木曜日の恋人〜63 『清潔で、心地よく明るいところ』

 東急花丸線の住良駅で降り、改札を抜け左側の長いエスカレーターを下ると、長い商店街が西に…

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ショートストーリー劇場〜木曜日の恋人〜62 『ゆめちゃんとふしぎなおともだち その…

その① その②    楽しかった夏もあっという間に過ぎ去り、八月の終わりにさしかかりまし…

あべたかふみ
1か月前
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ショートストーリー劇場〜木曜日の恋人〜61 『ゆめちゃんとふしぎなおともだち その…

その①  いよいよ夏休みがやってきました。終業式の日にゆめちゃんはあさがおの鉢植えを大事…

あべたかふみ
1か月前
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ショートストーリー劇場〜木曜日の恋人〜60 『ゆめちゃんとふしぎなおともだち その…

 校庭の片隅でゆめちゃんはあさがおに水をあげていました。  きれいに育ったあさがおは水を…

あべたかふみ
2か月前
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ショートストーリー劇場〜木曜日の恋人〜59 『怪物・稲村』

 もしもあなたが熱心な高校野球ファンならば、1990年夏の甲子園から始まったあの伝説のこ…

あべたかふみ
2か月前
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ショートストーリー劇場〜木曜日の恋人〜58 『太陽に乗り遅れた二人』

 父親が倒れたという知らせを聞いた時も、その五日後に亡くなったという知らせを聞いた時も、…

あべたかふみ
2か月前
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ショートストーリー劇場〜木曜日の恋人〜57 『しあわせな家族の肖像』

 よく晴れた日曜の朝、福井家のダイニングテーブルで家長である史郎が新聞を読んでいる。  妻の純子がトースト、ベーコン、スクランブルエッグ、そしてコーヒーを載せた盆をキッチンからテーブルに運び、二階にいる娘に呼びかける。 「絵里、朝ごはんよー」 「はーい」  絵里が階段を降りてくる。両親に「おはよう」と挨拶をし、窓辺に行き外の天候をたしかめる。 「わー、いいお天気、気持ちいいね!」 「さあ、食べましょう。ほら、お父さんも、新聞はあとにして」  史郎は「ああ」と言っ

ショートストーリー劇場〜木曜日の恋人〜56 『24年の片思い』

 もはやそこは僕のよく知る商店街ではなかった。  学校帰りによく立ち寄った古本屋はなくな…

あべたかふみ
2か月前
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ショートストーリー劇場〜木曜日の恋人〜55 『小さき者たち』

 私が初めて《小さき者たち》を見たのは、就職して南にある大都市に住むようになってからだっ…

あべたかふみ
3か月前
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ショートストーリー劇場〜木曜日の恋人〜54 『馬の娘、再び』

 わたしは馬である父と、人間である母を持つ「馬の娘」と呼ばれる女。  以前、わたしは両親…

あべたかふみ
3か月前
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ショートストーリー劇場〜木曜日の恋人〜53 『ゆめちゃん、ろうどく会をするの巻』

 ついにその日がやってきた! ゆめちゃんは町のこうみんかんでろうどく会をすることになった…

あべたかふみ
3か月前
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ショートストーリー劇場〜木曜日の恋人〜52 『21世紀のスマートな恋愛事情』

 待ち合わせ場所についた蓮は、スマートフォンのYouTubeアプリでショート動画を見ていた。い…

あべたかふみ
4か月前
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ショートストーリー劇場〜木曜日の恋人〜51 『木曜日の変人』

 泣きながら彼は言った。 「どうして嘘ばかりつくんだよ」 「え?」とわたしは答えた。  …

あべたかふみ
4か月前
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ショートストーリー劇場〜木曜日の恋人〜㊿ 『楽しいショーがはじまるよ』

「舞台の脚本を書いてみないかね」と友人に誘われたのが二年前。  それはちょうど僕が脚本を担当していた深夜ドラマが打ち切りとなった秋の頃。『公然のアッコちゃん』というそのドラマは、ネットにより透明化された社会で会社員であるアキ子がプライバシーを失っていくという、デジタル世界における危機管理を題材としたブラックコメディ作品で、僕の意欲作だった。それが打ち切りとなり、当然自信喪失。ネット上では好意的な書き込みもあったものの、ほとんどは酷評という波に攫われていった。 「とにかく書