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心の震えにしたがう(『チ。ー地球の運動についてー』に心震えた話)

久しぶりに「うわあ、面白かったなあ~」と感動する
漫画に出会いました。

去年、誰かがシェアしてて
「面白そうだな」と思ったものの、
冒頭から残虐なシーンがあったので
「やっぱりやめとこ」と閉じたこの漫画。

最近電車内で広告をよく見かけたので
もう一度読み始めてみたら
グイグイ引き込まれ、
最終巻まで大人買いして一気読みしてしまいました。


なんでこんなに引き込まれたのか。

たくさん感動シーンはあるけど
登場人物たちの「心の震え(感動)」に共鳴したんですよね。


物語は15世紀、
異端思想者は処刑されるようなとある国で
「地動説」、つまり
当時異端とされた宇宙の仕組みや真理への
抗えない人類の知的欲求に突き動かされ、
その天命をまっとうし、
別の誰かに託し続けた人たちの話。


周りの期待や立場、
生まれ持った境遇、
性別、
時代や国の圧倒的な価値観、

そういったものと葛藤しながら
時に自分の命と引き換えにしながらも
「自分にとっての真理」を
選んで守っていく、

その人間の営みの美しさに震えちゃうんですよね~。



そしてそれが、

なんというか
「個々の誰それが特別に勇敢で素晴らしい」
という個の英雄的ニュアンスというより
(もちろん英雄的でもあるんだけれど)

個々の出自や立場と関係なく
「もっと大きな理念」の計らいのもとに

「神が創ったこの世界(地球)は
穢れてなどおらず美しく等しく宇宙と調和している」

ということを
どうしようもなく追求せざるをえなくなった
歴史に名を残さない「知性の宿り主」たち

という文脈で描かれているのも
いいなあ、素敵だなあ、と感じます。



「心の底で憧れ、求めたもの」
「感動するもの」
それを選んでいくことは

いわば天命(コーリングcalling)を生きること。


現代を生きるわたしたちだって
歴史に刻まれるような偉業を果たすわけじゃなくても
同じように「呼ばれちゃう(callされる)」部分が
誰にでもあると思うんですよね。


それは
この物語の人たちのように
それを追求したら処刑されるような
エッジのきいたものじゃなく


歌が好き、とか
歴史にひかれる、とか
スピリチュアルに興味がある、とか

そんな平和的でささやかなものかもしれない。

(まあ「スピリチュアルに興味あります♡」と公言するのが
憚られるシーンはよくあるかもしれないですけどね。
わたしもお仕事の場や親しい友人としか話さないし~)


わたし自身のことで言えば
子どもの頃から「人の心」「精神世界」に興味があって
毎日でもその知に触れたいと思ってしまう。

ただのオタクと言ってもいいし
もう「その道」なんだなとも思ってます。

もし今
「自分にはそんなに思えるものはない」
と思う人がいたとしても
日常の選択の中で
そういう気配は存在しているんじゃないかと思います。


たとえば
この漫画を全巻大人買いしたことだって
わたし自身の心の震えに従ったこと。
(今までそんなことあまりしたことない)

それはあまりに小さい
日常の選択のひとつだけど

それがどこにどうつながるか
わたしの心のなにが耕されるのかは
わたしの今の顕在意識ではわからないこと。


そのささやかな心の震えを大事にしていくことが
人間の魂の成長の大いなる流れにつながっていると
わたしは思ってます。

神は人を通してこの世を変えようとしている。
長い時間をかけて少しずつ。
この”今”はその大いなる流れの中にある。

とどのつまり、
人の生まれる意味は
その企てに、
その試行錯誤に、
”善”への鈍く果てしないにじり寄りに
参加することだと思う

『チ。ー地球の運動についてー(7)』


自分の心の震えに従うことは
大いなるなにかの企て・試行錯誤
そして「善」へのにじり寄りに参加すること。

たまたま生まれた時代や国の「ただしさ」「価値観」がどうであれ
その内側からくるものを肯定できたら
自分がこの地球を去る時にも
「ああ、生きたな」って満足できるのかもしれないですね。



【心を耕す一歩その14歩目】

「心の震えにしたがってみる」


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