短歌作品 君たちと(5首+1首)
君たちと 生田亜々子
歌声は耳になじんで 心地よい響きの中を今日はもう行く
旅立ちは別れそれでもわたしたち手を振りながら見送り合って
つかまえてつかんで言葉 大切なもののかたちは心(ここ)に残るから
喝采はここにいた全ての君へ 並び歩いたやさしい記憶と
生きていく輝きをここへ、ね、だから。これまでとこれからにありがとう
初出:うたつかい37 (最終)号 2021年
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結末のない物語を生きていこう溢れるほどの星を浴びつつ
初出:うたつかい37号 テーマ詠「結」
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歌誌「うたつかい」は10年前の私の拠りどころでした。作ったものを見てもらいたい私にとって、見てくれるたくさんの仲間達がいたところ。たくさんの実験的な試みをさせていただきました。そして、ここに参加している間に私は現代短歌社賞をいただきました。本当に私の原点でした。
この作品はそのうたつかい最終号に寄せたものです。
5首で「うたつかい」のアクロスティック(折り句。各歌の頭の言葉をつなげると言葉になる。あいうえお作文)になっています。
自由詠は5首詠でしたが6首で1つの作品です。
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