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私はあまり鼻が効く方ではない。 鼻が敏感な人は本当に些細なにおいに気付く。 部屋のにおい…
食べてしまいたいほどかわいい、だなんてどれだけ愛してるんだろうと思う。 少し赤みを帯…
最近、夢見が悪い。 人を殺す夢を見る。 本当に生々しい感触で、起きたあとも殺したとき…
こんな馬鹿なことがあっていいのか。 がらんとした電車の中。終電の終着駅。誰もいない。…
外はやはり暗い。 春になってだいぶ温かくなったとはいえ、夜はやはり肌寒い。寒さと暗さ…
ああ。煙がもやもやと上がっている。 嘘や我慢が可視化されるこの体質は厄介だ。 嘘を…
【恋の病】 それから、それがニュースになるのはあっという間だった。 「お前のその手のやつ、ニュースで報道されてたやつだろ?」と、クラスメイトから声をかけられる。 「いや、そうだけどさ……」 僕はあからさまに不機嫌な顔をした。 左手から生える芽はどうやら僕だけの不思議現象ではないようだ。 頭の上から生える人、胸に生える人、生える場所はさまざまだが、今この謎の現象が各所で起きているらしい。 『原因不明の奇病?! 各地で混乱相次ぐ』 何ていうテロップが出ているが
エイプリルフールなんて、とっくの前に終わったはずじゃないか。 隕石が地球にぶつかって…
昔から鼻が敏感だった。といっても、ただの匂いに対して敏感なわけではない。 よく、タバ…
桜の木の下には死体が眠っているだなんていう。 もとは梶井基次郎の小説の内容だ。しかし…
【とある芽生え】 昨日から、左手がかゆかったのは覚えている。 虫刺されのように、ぷく…
目を覚ますと、そこには人影があった。文字通り、人影なのだ。人の影しかない。影の主はそば…
【真っ青な真実を想う僕の頭】 次の日にお店に行くと、そこには警察がいた。なんと、彼女は…
【真っ赤な嘘を吐く彼女の唇】 昔から君は魅力的な人だった。秘密が多くて、暴きたくなる。だけれど、僕程度じゃのらりくらりとかわされてしまう。 おそらく僕以外にも君に惹かれる人は多かっただろう。 しかし君は真っ赤なバラのように危険な女だったと思う。僕は今でも君のとげに静かに傷つけられている。 「ゆーくん、元気ぃ?」 店を訪ねると僕に笑いかける彼女。 「まあ、ぼちぼち、というか一昨日も来たばかりですよ」 僕は笑みを返しながら席に着く。 ここは夜はバーも兼ねたカフェだ