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【詩】てあて

北風に追われて
下向いて
進む方向
見失い
泣きべそかいた帰り道
北風意地悪
髪を吹き飛ばし
真っ赤な頬を
引っ掻く
かまいたち
泣きべそかいた頬
ヒリヒリ痛む

優しい母さんの手当が
嬉しくて
あったかくて

そっと
握った優しい手

冷たい手
息吐きかけて
思い出す

にっこり笑う
母さんの優しい手の
しもやけだらけの
優しい手

母の思い出を、やっと、詩にかけました。

ふと気づきました
私は母似で父似ではなかったと。
母に対して情けない気持ち、苛立ちを感じていましたが、母を鏡にして全て、自分に向けていた事だと気づきました。

そして
私の中で父に似ていないという事に
正直ホッともしました。
親子ですから、似てる所も勿論あるでしょうが、性格や人との付き合い方は全くと言って違います。
そんな自分を親不孝と思わない余裕も出来てきました。

母を亡くし、妹を亡くして
やっと、心の闇が少し消えました。

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