見出し画像

読書月報|10月読了本から6選紹介するまで前置きが長いけれどちゃんと紹介してるの回

※この記事のURLの一部はAmazonアソシエイトリンクを使用しています。

▽ はじめに

noteを始めたらやりたかったことのひとつに、毎月読んだ本のなかから「おもしろかった・好きだった・印象的だった…」などを備忘録も兼ねて記録したいというのがありました。

先月から始めたXにその都度、読了ポストを投稿したり、1ヶ月の読了本は〇〇冊でしたという形での投稿は続けていく予定ですが
(11/15現在 noteに全て集約しようと試行錯誤中)
やはり140文字だけでは足りないと感じることも多く、悩んでやむなく削ってむりくりおさめるという作業を繰り返しています。
(140文字におさまる感想を書く力を鍛える練習にもなっているので、これはこれで良い。)

正直なことをいいますと、いまの私の読む力や理解力が至らず読みきれなかったもの、最後まで読んだけれど自分としてはちゃんと読んだといえる内容ではなかったと感じたもの(これはブクログの「読み終わった」欄に登録しないようにして、また読みたいと思える日までねかせます。)
読み終わったけれど、気力が尽きてシンプルに読了ポストを投稿していないものもありますが、月に数冊程度はその時々の自分の気分や好みや相性によって、読める/読めない、楽しめる/楽しめないはもちろんあります。

これも出会いであり、自分が好きな作品の系統や、自分がいまどんなジャンルの作品をとくに読みたいと思っているのかを知れるきっかけでもあり、自分と向き合える時間のひとつにもなっています。

そして、この記事を読んでくださった方にゴリ押ししたいというよりは、私の記事を読んで「読んでみたい」や「読みたい」に繋がって、読書アプリにその作品を登録してもらったり、スクショして保存してもらったり、実際に購入して読んでくださったりと、作品に出会うきっかけの一端になれる日を夢みる超個人的な取り組みです。

毎月変動するとは思いますが、10月は30冊読んだなかから6冊選びました。
順不同ですので、これが一番というのはありません。ではどうぞ!

◯生殖記

【ヒト】についてここまで痛いところをついて、ここまで痒いところに手の届く作品はないんじゃないだろうか……。
読んでいると【ヒトチェックリスト✔️】が存在したら全部にチェックがつけられるほど、自分て骨の髄まで【ヒト】だわ……とある意味ズーーンとショックを受ける部分もあるし【ヒト】特有の悩みからくる生きづらさは【ヒト】が誕生した長い歴史のなかで【ヒト】自身が生み出し続けている問題であり、結局【ヒト】である自分たちを苦しめることになっている部分もあるよね…と思ったり。

自分は地球人に向いてないから地球で生きづらいのは仕方ねえ……。
なら、やりたいことや自分が好きなこと、楽しいことに全力でパワーを注いで生きてやんよ!と前向きになれる力強さもある。

いま地球上に存在する現代人についてなにかに説明することになったり、それこそ何十になるか、何百何千年先の未来の人たちに令和時代に生きていた【ヒト】の歴史を振り返るとき、まずこの『生殖記』を読んでほしいと思う。
【ヒト】についての細やかな特徴、感情の機微を紐解くのにふさわしい書物や文献になると私は本気で思っている。

余談だけれど、私のなかであれは完全に朝井リョウ先生の声で再生されていた。同じ方いらっしゃるでしょうか?


◯焼けた釘を刺す

こちらはXのタイムラインで知って面白そうだなと思って手にとった作品。

裏表紙のあらすじを読むと、どんでん返しのミステリだな、ふむふむ…絶対伏線を見落とさずに読み終えてやるんだから!!と、このとき自分がこの本を読みはじめる前に入れた気合いの種類が違うことを痛感する危険すぎる作品だった。

ずっと「え?」「えぇ!?」が続き、恐怖で心臓がバクバクし、自分が知っている言葉の解釈が間違っているのか……とものすごく不安にさせられたまま終盤になると、伏線なんてひとつも集めることができていなかった。
もはやそれどころではなかったという恐怖、恐怖、恐怖の連続。
ホラー小説なんじゃないかと勘違いし、タイトル『焼けた釘を刺す』の意味するところのえげつなさに悶絶。

補足:私がこの記事を書いている時点で「ギフトとして贈られている作品2位」になっていたけれど、「いいの!?これギフトにするには怖すぎんか!?大丈夫!?人によっては寝られんぞ!?(最上級の褒め言葉です)」と思った。
そうはいいつつ、私も紹介しているので似たようなものかもしれませんが(笑)
でもおもしろかったので、気になる方はぜひ!


◯わたしたちが光の速さで進めないなら

人生って大きなきっかけや転機、出来事だけで変化していくものではなく、日々生きているなかで多かれ少なかれ流動的に変わっていくものだ。

自分以外の誰かの変化を大きく感じてショックを受けたり、前を向いて進んでいく大切な人たちと比べて自分にはあんなふうにできないとか自分はダメだと思うことはないし(思ってしまうこともあるけれど)あの人のことなにも分かっていなかったな…と落ち込む必要はないと思う。

その人にはその人の、自分には自分の人生がある。
いつか進む道が分かれてしまうことになったとしても、一緒に過ごした時間や思い出があったことには変わりないし、一緒にいることだけがお互いの関係を繋ぎとめる手段ではない。

離れていても大切な人たちがどうか健やかで幸せでいてくれますように。それだけを願っている。


◯マリアージュ・ブラン


他人同士が一緒に生活する、生きていくって本当に簡単なことじゃない。むしろ一番難しいのでは…と思っていたりする。

一緒にいる時間が長ければ長いほど、自然にお互いがお互いの影響を少なからず受けているはずなので、似てくるところもある。そうはいってもお互いが完全に一致するなんてことは毎度毎度起こることではない(自分はパスタが食べたい気分だけど、相手はラーメンが食べたいらしく、同じ麺だから今回はラーメンでもいいか。みたいな?なんかちょっと違うような…)

お互いの譲り合いみたいなものが徐々に擦り合わされていって、平均値に均されていくものでもあると思う。それがお互いにとって心地よくないと感じる瞬間が積み重なったら、うっすらとずっと存在はしていた「価値観の違い」が明確に発生し感情が振り切れてしまったりするのではと個人的には思っている。

自分は結婚して10年が経つけれど、100%いつも楽しいわけではない。それは夫のほうも同じだと思う。
つらいこともしんどいことも、誰かと一緒に生きていくということは、恋愛に限らずとにかくなんでもあるしなんでも起こるものなのだ。

それでもなにかが起こったときにそこでスパッと「はい!じゃあさようなら!」と話し合うことや言葉を尽くすことを手離したりせず(これもさようならとしたほうが良いパターンを除いてですが)それでもお互いに大切だ。一緒にいることが心地良いのだ。損得なしにこの人のためならと思える相手が存在するということは、一緒に生きていく難解さを上回る難解なことで、最も幸せで奇跡的なことだと思う。


◯首無の如き祟るもの

※ネタバレに該当するかもしれない部分があるので、まだなにも見たくないよ!知りたくないよ!という方は、お手数ですが、一度【目次】まで戻っていただき、こちらを飛ばしてご覧ください。

現在こちらのポストは削除しています。

この作品は「刀城言耶シリーズ」の三作目であり、読了されているXの読書アカウントの諸先輩方が「めちゃくちゃおもしろい」とおっしゃっていた一冊である。

なので期待大であるし、もちろん読み終えているシリーズ第一作目、第二作目もめちゃくちゃおもしろかった。それを超えるおもしろさがあるのか!?と読み始めたが、おもしろいどころかおもしろすぎて興奮が冷めやらなかった……!!

こちらのシリーズはホラー×ミステリなので、あまり内容に詳しくふれるようなことはできないけれど
「やられた
「マジか」
「そうくるのかーー!!」
と情緒不安定になった。
読み終えられている方、もしくはこれから作品を読んだ方で、また私のこの記事を読んでくださる方がいるのであれば、ひとつだけ言わせてほしい。
「あなたはバスを降りるべきではなかった。」と。

私のほうが引きずってしまい、あのとき私が(?)主人公のことを引き留めていればっっ……と後悔しているほどである。
その反動か、次作のタイトルを見たときに「刀城言耶、おぬし…やはりやったな…」と、ひとり勝手にピリついた。第四作目を読み始めてから気持ちは落ちついている。人生、寄り道も必要だよね。


◯ニューワード ニューワールド 言葉をアップデートし、世界を再定義する

ウェルネスwebメディア「yoi」の好きな連載が書籍化されたのを書店で見つけ購入した。

簡単に情報を収集することができて便利な反面、知らず知らずのうちに「これが当たり前」「こうじゃないとダメ」のようなメッセージも同時に広告などから刷り込まれてコントロールされている部分が多い怖さを実感する。
それは自分は◯◯ができないからダメなんだ…というようなことの大半は社会が基準を勝手に設定して、そこに届かないからダメなんだと思い込まされている場合もたくさんあるのだなと知ることができる。決して自分がダメだということじゃないんだと。
(それこそみんながみんな全く同じ外見で同じことを考えて同じことができるなんて怖すぎますよね)

自分の内側にだけ問題を抱えてしまわずに「自分がこんなふうに考えたり感じたり悩んでしまう原因や理由はなんだろう?」と外側にも目を向けてみると、こう思ってしまうような情報を見過ぎたからいつの間にか身についてしまっていたんだな、というように立ち止まって、振り返って、また進むようにできるようになる。

そして、ダニエルさんや対談相手の皆さまが言語化してくれたことでスッキリした!だけで終わらせず、じゃあ自分だったらどう考えるか?どう思うか?と思考を巡らせることができる。
これからも迷ったり悩んだりすることは尽きないだろうけれど、そんなときは何度もこの本を手にとって、自分が存在する世界をアップデートし続けていきたい。

▽おわりに

ここまで読んでくださりありがとうございました。
ここまで書いてみると、ジャンル問わずいろんな作品を読んでいた1ヶ月だったなと思います。

読んでくださった皆さまの読書ライフの参考になりましたらうれしいです。
来月も楽しく穏やかで健康な(これが一番大事!)読書ライフを過ごしましょう〜〜!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?