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「冬の到来と私のお助け鍋。」

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気温がグッと下がり、底冷えを感じる季節になると、わが家のキッチンには、私が「お助け鍋」と命名した寸胴鍋が登場する。

「お助け鍋」の名前の由来は、一度仕込んでしまえば、その後は食べて減った分を補給するように、冷蔵庫のウインナーや、残り物のお野菜などをザクザク切って、とろ火のお鍋に投入するだけで、お肉や野菜のうまみがタップリと出たおいしいスープができあがる。

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作り方も至極簡単で、理想としては、長時間煮込んでもパサつかない部位の牛肉、スネやランプ肉を適当に切って、塩・胡椒したものをフライパンで炒めて、寸胴鍋へ移す。
その取り出したところへと千切りにしたキャベツ、香味野菜としても外せない玉ねぎと人参、私が大好きな豆類を炒めて軽く火を通して、これもお鍋に投入。

その後、フライパンにお湯を入れて、お肉と野菜の旨みをこそげ落とすようにした後、ビーフブイヨンを入れて、沸騰してきたら、それも寸胴鍋へと入れる。
あとは、鍋が時間とともに調理をしてくれる。放置しておけるから、私はその間に、自分の作業に入ることができる。

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冷え込みの強い夜には、スープだけをお皿によそって、そこにカリカリに焼いたチーズトースト入れて、オニオングラタンスープ風にすれば、体の中から温まるし、煮込まれたお野菜は、カサが減るのでたくさん食べることもできる。

味変したいのであれば、ポトフ風にマスタード、あるいはロシアのボルシチ風にサワークリームやマヨネーズをトッピングしてもおいしい。

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何より、この「お助け鍋」は、具だくさんの食べるスープである。食卓のメインに据えることができるので、お献立を考える苦労から解放してくれる。

とにかく、お食事は毎日のことなので、何を食べようかと思い悩む苦労から解き放ってくれるのは、本当に助かる。

きっと今年も、冬場のキッチンから、私を体の中から温め、応援してくれることだろう。

(MIYABI)

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