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【シネマでおジャマ】 追悼ゴダールでござーる 〈マイベスト3〉


フランスヘ行こうか、と思い立ったのはきっとフレンチ・シネマが好きすぎて。
たぶんこの人の映画がなかったら私はフランスに来ていなかったでしょう。
と言えるくらいに私の中では大切な存在のヌーヴェルヴァーグの巨匠、ジャン・リュック・ゴダール。
出会ったのも運命。好きになってしまったのも運命
監督は居なくなってしまったけれど映画は生き続けます。

『ゴダール逝去』報道を受け、検索。
コンテンポラリー・アートだったらこの人、chiakiさんの記事を拝見。


やっぱり、ありました。
しかもいつも通り丁寧な過去記事も拝見できます。

今日はこの監督のマイベスト3をご紹介。


1) 勝手にしやがれ (1960)

ゴダール初長編にして、ヌーヴェルヴァーグの記念碑的作品。
全てが即興のようで、まさに体当たりで出来上がったとも言える一本。

ジャン・ポール・ベルモンド演じる主人公、車を盗み、警官を射殺し、上手くイタリアへ好きな外国女と逃げようとしますが、その女にタレ込まれ。ラストは警察に射殺される男、の犯罪ドラマ。
なのにこの何とも言えずオサレな、マルシャル・ソラルの音楽が忘れられなくて。サントラCD買って、ビデオからの台詞を織り交ぜながら、仕事場で好きな様に自分で編集して聴いた毎日。
パリへ来てすぐは、主人公のベルモンドが撃たれて倒れた、カンパーニュ・プルミエ通りのすぐそば、ラスパイユ通りの屋根裏に半ばわざと借りた小さな部屋。ただ毎日が恋しているように嬉しくて。
ちょくちょく通りかかった、あのベルモンドがよろよろと倒れた場所。今でもあそこは石畳。
おまけにベリーショートのよく似合う、ジーン・セバーグが英字新聞を売り歩くのは、姐さんの定点観測でお馴染みのパリ、シャンゼリゼ大通り、ジョルジュ・サンク付近。
みなさんも見覚えがあるのでは?


そしてそのタイトルで歌ったのが、あのジュリー。

それを元にノベルズを書いた姐さん。


そしてこの映画のアメリカ版リメイクがこちら。

セクスィーなリチャード・ギアの魅力大爆発でいやん♥
ゴダールのとは全然違った興奮がココに。


2) アルファヴィル (1965)

ベルリン国際映画祭で金熊賞を獲得した、ドイツ人の好きそうな、実験的ハードボイルドSF。


強面俳優エディ・コンスタンティーヌが、シークレット・エージェントとして、個人の思想が排除された都市「アルファヴィル」へ潜入。
任務はこの都市を管理する人工知能を破壊すること。

SFギライの姐さんがこの映画をベスト2にする理由は。
話はSFにも関わらず、セットやミニチュアがない全て現実のパリの街で撮影だから。
モノクロベースのクールさと、1965年当時のテクノロジーが垣間見える、オリジナルな空想の世界。
そしてそこへ甘い香りが漂う様に現れるゴダールのミューズ、アンナ・カレーナ
デンマーク出身であるゴダールの元嫁は、あんな華麗なオンナであった。

大抵SFは苦手だけれど、例外が二本。
一本目がこの『アルファヴィル』。
そして二本目は『ブレードランナー』。
さて、彼女のレプリカントぶりや如何に!?


3) 女と男のいる鋪道 (1962)


こちらもアンナ・カレーナ主演、彼女の美貌にも負けないモノクロのパリが美しい一本。
原題は『Vivre sa vie』(彼女の人生を生きる) ですが、珍しくやりたい邦題ではない、オサレ邦題がお気に入り。



女優を夢見て夫と別れた美しい女が、パリの舗道でぷらぷらしているうちにホントの娼婦に落ちぶれていってしまうお話。


ココロの襞をメロディにさせたら右に出る者はない、『シェルブールの雨傘』でも有名なミシェル・ルグランの情感溢れるテーマ。


フランス版『女の一生』か、とも思える姿にちょっぴり憧れ、ちょっぴり共感するような。
気持ちは張っても女はオンナ。
『ジャンヌ・ダルクの生涯』見ながら涙するシーンは、オンナとしてわかるような気がしますん。その潤んだ目もまた美しい。


打って変わって、妙なノリのテケテケエレキサウンドが、人生鼻で笑うような彼女の生き様を表現しているよう。個人的にはとってもよじれるテーマもトレビヤ〜ン♥



この3本が姐さんおすすめベスト。

本日はこの記事でゴダール追悼いたしたいと思います。


巨匠よ、永遠に。
合掌。





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