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ゆかりある日記

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本
知り合って14年、結婚しては4年目。ゆかりさんとの日々。
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伊藤
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お湯日記　その2

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「前髪」
ゆかりさんが前髪を切った。しかも自分で自分の前髪を。この前の失敗が成長になったのか、眉毛の上のちょうど良い位置に切り揃えられていた。まだ僕の前髪は生えてこない。ゆかりさんの前髪を見るたびに自分の前髪がないことを思い出す。

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「おなじ顔」
今我が家では顔を入れ替える写真が撮れるアプリが流行している。ゆきさんの顔とゆかりさんの顔を入れ替え、僕とゆきさんの顔を入れ替えては笑

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ゆかりある日記　その46

違いのわかるゆかりさん

読んでいたエッセイでカプチーノとカフェラテの違いについて書かれていたので、ゆかりさんに違いを聞いてみたところ、カプチーノは少し苦いと教えてくれた。
ゆかりさんはあらゆる違いがわかるのかもしれないと思い、ブリとイナダの聞く。
「時期」
イカとタコの違いは？
「味」
なんでも教えてくれる。ビールと発泡酒の違いを聞くと、わからないなあと違いがわかる人でもわからないことがあった。

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ゆかりある日記　その45

激怒するゆかりさん

朝起きるとゆかりさんが泣きそうな声で呻いていたので、大丈夫？と起こすとものすごい顔で僕を睨んで「許さないからな！」と言ってまた目を閉じた。
え、なにをしたんだろうと怖くなった。メルカリでフリクリのDVDBOXを内緒で買ってしまったからだろうか。本はもう増やさないと宣言したのに機動警察パトレイバーを全巻集めようとしているせいだろうか、不安すぎてもう一度起こすと、やはり期限は悪く

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ゆかりある日記　その44

前言撤回しないゆかりさん

帰宅するとゆかりさんの髪型が急にコロコロコミックに出てくる大人のように、タオルをヘアバンドがわりに使っていた。ただいまを言う前にどうしたのと聞いてしまう。
「これが涼しいんだよ」と後頭部を見せてきた。保冷剤をタオルで巻いて頭につけているらしい。
「ゆうやさんもやるべきだよ」というがあんまり涼しそうには見えないし、コロコロコミックに出てくる大人のような髪型だし、とやんわり

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ゆかりある日記　その43

犬が気になるゆかりさん

外で散歩中の犬たちが出くわしたようで、こんにちはーという猫撫で声の応酬が聞こえた。犬も喜んでいるのかはむはむっと声が漏れていた。
外で何をしているのだろうと気になるけれど、立ち上がってまで見なくていいかなと思っていたら、ゆかりさんはいつのまにか立ち上がっていて、窓から犬たちを見下ろしていた。そして何故か一度頷き、戻っていった。犬界隈の長なのだろうか。

気づかない

今朝

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ゆかりある日記　その42

ゆかるある日記

飲むのは辛いゆかりさん

ある朝、ゆかりさんが急に水分をたくさん飲まなければいけないんだ、とモデルのような発言をした。モデルになるのだろうか。夜になると、苦しそうな表情で、わたしには水分はいらない、なんで水分をこんなに飲まなければいけないのだ、と自分に怒っていた。

飲むのは辛いゆかりさん　その2

最近、ゆかりさんはレモンの強炭酸が気になるらしい。僕が先日、無糖のキリンレモンが

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ゆかりある日記　その41

それどころではないゆかりさん

急にゆかりさんが自分の目の周りを指で回し始めた。目の体操なんだ、と僕に見せつけるかのように何度も回していると、急に、なんか入ったと、苦しみ始めた。
なんだなんだ、何が入ったんだ、ともがくゆかりさん。
あ、こしょうだ、と突然気づくゆかりさん。
さっきまでゆかりさんはチキンラーメンにこしょうをかけて食べていたのだ。それが入ってしまったらしい。
こしょうだこしょうだ、と言

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ゆかりある日記　その40

叩いたことをごまかす

夜中寝ていると、ゆかりさんに唇を叩かれて起きる。寝ていたのにわかったのは、なぜだろう。唇が叩かれた後のように痺れていたからだろうか。あるいは瞬時に叩かれる直前に起きたのだろうか。
なに、と起き抜けの息が大きく混ざった声でゆかりさんに抗議すると笑いながらごめんねと寝起きの声で言われて、僕は返事をせずまた眠った。
朝起きると、ゆかりさんは「今日、ゆうやさんはすごい近くにいたなあ

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ゆかりある日記　その39

レンジの音楽
ゆかりさんはレンジを温めると10秒前には開ける準備をする。そして温め終わったことを知らせる音楽が鳴った瞬間に開けている。ゆかりさんが温めるときはレンジの音楽を最後まで聴けない。

音楽
ゆかりさんが自分のスペースを掃除していると、去年誕生日に買った木琴が出てきた。最近叩いてないなあと思ったら、ゆかりさんは「こんな時こそ、音楽だよ」とただ闇雲に木琴を叩き始めた。音楽ではなく、音だよ

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ゆかりある日記　その38

ゆかりある日記

行くつもりなのだろうか、ゆかりさん

僕が自宅待機に家にいると、ゆかりさんは着替え始めていた。出かけるの？と聞くと気分が変わって良いのだと言う。外に出られない生活を続けてきた先輩はかしこいな、と思って僕は部屋着のままパソコンを起動する。
自宅待機なので、文章でも書こうと思いいろいろ準備をしていると隣の部屋で低い声が聞こえた。ドアを開けて覗いてみると、アラビア語講座を見なが

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ゆかりある日記　その37

鼻うがいするゆかりさん
花粉症のため、鼻うがいをしているのだけれどゆかりさんやりたくなったのか薬局でキットを買ってきたらしい。それ以来夜も更けていくと、ゆかりさんの鼻うがいの鳴き声が聞こえる。あー、と低い声を出しながら咳をする鳴き声。辛そうだけど、ずっとしている。

ゆかりさんと話したい
ゆかりさんと話したいんですよ、とよく言われる。今はゆかりさんとオンライン飲み会したいんですと、私に言われる

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ゆかりある日記　その36

おどるゆかりさん
突然ゆかりさんが、腰を左右に揺らしくねくねと動かしたかと思ったら、片足をあげて膝と肘をくっつけて戻し、反対の足もあげて膝と肘をくっつけていた。
なんだろうこの踊りはと思ってスマホで撮影し始める。膝と肘をくっつけようとすると、マキシ丈のワンピースが邪魔をしてうまくいかないようで、んもう！と言いながらずっと左右の膝と肘をくっつける踊りを踊っていた。

コメンテーターを狙うゆかりさ

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ゆかりある日記　その35

パーソナルカラー診断

ゆかりさんがパーソナルカラー診断に行ってくるよ、と言ったので、パーソナルカラーということがわからなかった僕は診断という言葉だけで、大丈夫？気をつけてね、と言ってしまった。不思議そうな表情で小さく首を傾げていたので、すぐにこっそり検索すると自分に合ったメイクの色味とかを見てくれるらしい。知らなかった。
パーソナルカラー診断を終えたゆかりさんは診断書のような紙をにやにやとず

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ゆかりある日記　その34

出会う犬

朝、ゆかりさんと一緒に駅前まで歩いていると突然、
「今日すれ違った犬は4匹だったな」
と言うので、声には出さず表情だけで「何を言っているのだろう」とゆかりさんを見ると、僕の目は口程にものを言わなかったらしく、「今までの最高は7匹だったんだよ、」と教えてくれた。
目の前を散歩中の犬が通った。
「これで5匹目？」と尋ねると、
「この犬はさっきも通った」と教えてくれた。

朝マック

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