ゆかりある日記 その34
出会う犬
朝、ゆかりさんと一緒に駅前まで歩いていると突然、
「今日すれ違った犬は4匹だったな」
と言うので、声には出さず表情だけで「何を言っているのだろう」とゆかりさんを見ると、僕の目は口程にものを言わなかったらしく、「今までの最高は7匹だったんだよ、」と教えてくれた。
目の前を散歩中の犬が通った。
「これで5匹目?」と尋ねると、
「この犬はさっきも通った」と教えてくれた。
朝マック
ゆかりさんが午前中に用があるという。大変だなあと休日でしかも早起きをしていた僕はゆかりさんの準備を見ながら、朝マックしたいなと思いつく。休日の贅沢。選ばれし者の贅沢こと、朝マック。
朝マックしない?と言うと、朝早く起きたせいでぼんやりしていたゆかりさんの表情に血が通い、ぱぁぁと輝き始め準備をする動きが早くなかった。ゆかりさんも朝マックは選ばれし者の贅沢だと思っているのだろう。
僕もすぐに準備をして家を出る。駅前だからと髭は生えたまま。話すのは新型肺炎の話。マスクの爆買いがあるらしい。
マクドナルドに到着し、朝マックを頼む。僕はソーセージエッグマフィンを頼むとゆかりさんも慌てて、私もそれでと言う。
注文を受け取り、マクドナルド特有の狭い階段を上がると、人がたくさんいた。平日の朝から勉強をしていたり、ぼーっと天井を見ている人や、飲み会終わりでまだ解散したくなくてどうしようもなくなりマックに行って時間を過ごしてしまったであろう人たちもいた。
久々に食べる朝マックは美味しい。ゆかりさんも、ハッシュドポテトに、こんなにもおいしいのかと言い、ソーセージエッグマフィンを見た途端、目を大きく広げてこちら見てくる。
これらを昼でも食べることができたらよいのにと思いつつ頬張り、続けないハッシュドポテトを食べる。朝だからという特別が美味しくさせているのかもしれない。