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眠れない夜に
「眠れない夜に」
なんて素敵な響きだろう
そう思ってしまった。
眠れない夜、そんな時に
私は何をしただろう。
何を思うだろう。
大学生の頃、
朝が来ることが怖くて仕方なかった。
また1日が始まってしまう、その恐怖から
毎晩のように布団の中で泣いては朝を迎えた。
他人のことがわからなかったが、
それ以上に自分のことがわからなかった。
誰にも見つからない様に楽しく振る舞い、
1人になった瞬間に体も心も冷めていた。
消えたくて仕方ない日々が続き、
肉体的にも精神的にも疲弊した。
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そんな若くて、ちいさくて
かわいかったあの時を、
いま、この眠れない夜に思い返している。
眠れない夜。
わたしは何をするだろうか、
きっとわたしは、
むかし救われなかった沢山の自分のことを
一つ一つ見つけてあげては
あたたかい光を祈る様におくるでしょう。
わたしとこの夜の
眠れないこの夜の、静けさのみが、
わたしを見つめ救うのだ。
そんな事を思うでしょう。
そして、
こんな風に物事を淡々と捉え、
虚無とも言える
そんな場所に来てしまった24歳の自分のことを、
少しだけ、寂しく
少しだけ、頼もしく、思うのでしょう。
今日もあたたかに、
おやすみなさい。🌛