本屋は人の気配がする。
人の気配がする。
あ、怖い話じゃないよ。
ただ人がいるのかなって気がするの。
多分本から出てきてるんだと思う。
僕を読んでって。私を読んでって。
キミをこんなとこにつれてくよって。
下手な男のナンパよりもずいぶんいい言葉たちは、
どこか紳士的で、背広のおじいさんが思い浮かぶし、
短絡的な流行よりはすごく個性的な色たちは、
どこか芸術的で、原宿ガールが思い浮かぶの。
大きなリボンをしている子もいれば、
分厚い外套を着ているひともいる。
日焼けしたギャルもいれば、
生まれたての赤ちゃんもいる。
まだ表面的なことしか知らないけど
あなたの内面まで知りたいな。
あなたのことで頭を巡らせたいな。
あなたのことで心を満たしたいな。
だから私は本屋が好き。
だから私は貴方に恋をする。
然有琉 湊(さあり みなと)
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