初代天皇の霊畤と八咫烏の土偶・『等彌神社』
等彌(とみ)神社は、奈良県桜井市の鳥見山の麓に鎮座する古社。
鳥見山は、橿原神宮で即位した初代天皇の神武天皇が大嘗祭を行ったというまつりのにわ(霊畤)がある場所で、日本建国の聖地になるそうです。
創建年代は不詳ですが、10世紀前半の『延喜式神名帳』に掲載されているとのことなので千年以上は存在し、明治時代までは能登宮と呼ばれていたそう。
それにしても、名前の『とみ』にとても難しい漢字を使っているのが、何か不思議な感じがします。
前回記事の談山神社から桜井駅行きのバスに乗り、神社近くの『神之森町』で降りました。
ここで “あら?”と思ったのは、『神之森町』というバス停名。
前回記事で色々調べている時に多武峰は神の森とされていたと知ったのですが、等彌神社あたりも『神之森』という町名?
現在ここの住所は『桜井市桜井』となっていて、町名はないようでした。
『神之森町』を検索してもバス停名しか出てこないので、桜井に統合されたのかもしれません。
手水舎は龍さんが多いですが、こちらは亀?
と思っていたら、中国の伝説上の『贔屓(ひいき)』という生物だそうです。
またこちらの神社には、びっくりするお姿の守り神がいらっしゃいます!
こちらは1736年に、かつて敷地内にあった池のほとりから出土。
頭は八咫烏、体は人間のような、宇宙人のような・・
その姿はユニークすぎて、いつ、何のために、誰が作ったのか謎です。
本物は、本殿でお祀りされているとのことです。
複製ストラップはとてもかわいいので、購入しました!
奥の上津尾社はとても美しい拝殿。
この後ろの山から談山神社と似た、気持ちの良い風が吹いていました。
今回のメインは、鳥見山頂上(霊畤)まで登ること。
反対方向に、『談山神社 5.2km』の表示がありました。
(談山神社まで歩く人もいるのですね。)
スカートで登ってしまいましたが、一応往復1時間ほどの山道なので、歩きやすい靴は必須です!
なだらかな山といっても、思っていたよりきつい!
鳥の声も聴こえず静かすぎて怖いくらいの場所もあり、途中帰りたくなりました。
(この前にかたらい山にも登っていることもあって、ちょっとお疲れ・・)
今は木々におおわれていて景色は見えないけれど、昔は頂上から奈良が一望できたのではないか、と社務所の方がおっしゃっていました。
鳥見山霊畤はとても静かで、ちょっと怖くて不思議な場所でした。
歩きやすい靴でも結構大変な道のりでしたが、神武天皇やお付きの人はどんな様子でこの山を登ったのでしょう。
鳥見山を守る等彌神社も、土偶が出土したりまだまだ謎が多い、とても興味深い古社でした。
等彌神社の前に寄った、談山神社の記事はこちら ↓