大島大橋を渡って
ちょっと前に醤油の記事を書きました。
私のお気に入りの醤油のこと。醤油っておいしいですよね。子どもの頃なんか、板海苔(味のついてないやつですよ)に醤油をつけたのでご飯を巻いて食べるのが好きだったんですが、どさくさに紛れて醤油ご飯(海苔なし)になった部分だけを食べることもありました。なんとなくですが、醤油だけをご飯につけて食べるのは、してはいけないことだと感じています。
それで、先日外海のTKさんに会いに向かっている途中に、大島のことを思い出しました。お隣の西海市になるんですが、外海の先にあって、大きな橋を渡ります。聖堂は閉鎖中だし、今日は私も時間に余裕がある。そろそろなくなる江島(えのしま)醤油を買いに行くのにちょうどいい日ではないだろうか。車を運転しながら、そんなことを考えました。
TKさんに会ってひと通りご挨拶をしたあとに、このあと用事などがあるか確認したあと、大島まで一緒に行かないかとお誘いしてみます。TKさんといつも会う場所からだと、35kmほどの距離です。
醤油が欲しいことと、久しぶりに会うTKさんとドライブをしたいことを伝えると、「行きたか」と言ってくれました。よかった。
私の運転で202号線をずっと走ります。先の大雨で何か所か路肩崩壊していて、片側通行になっています。おしゃべりしながらゆっくり進みます。
大島(大島町)と西彼杵半島は大島大橋でつながっています。ずっと前、イベントの仕事をしていたときはこの橋の通行は有料でしたが、2011年からは無料開放されています。向こうに渡るのは、前回この醤油を手に入れたときなので1年半ぶりくらいです。その時はオリーブベイホテルというリゾートホテルにランチを食べに行ったのでしたが、写真などをひとつも撮っていないので、そのことについては書けません(残念)。すてきなランチでした。
思いつきでしたので、前回醬油を買ったお店の名称、場所をきれいに忘れてしまっていました。観光案内所を通り過ぎてしまっていたので、大島にあるスーパーマーケットで地元の方に訊ねてみます。この時私は知ったのです、あの醤油は西海市崎戸町(江島)の特産物です。そしてここはひとつ手前の西海市大島町です。声をかけた方は、もしかしたら崎戸町の土産品店にあるかもしれないよと言ってその場所を教えてくださいました。
隣町のことだし、ここらへんの人はみんな知っているだろうと思った私がいけなかった。反省。それから親切に応対してくださった大島町の方、ありがとうございます。
大島で教えていただいた土産品店に行ってみると、中が暗くて休んでいるのかとおもうくらいでしたが、自動ドア(壊れてて手動であけたけど)を入ると事務室みたいなところからおじさんが出てきて、どうぞどうぞと売り場に案内してくれました。
そこはかんころ餅で有名な『伊達本舗』の工場に併設された直売所です。そうだった、そうだった、思い出しました。
かんころ餅や乾物などには目もくれず(すみません)、醤油を探します。見たことのある手づくりふうの包みが目にとまります。あったー! ほっとしつつ手に取ります。720ml(たぶん)と500mlが用意されていて、500mlを選びました。この時はまだ知らなかったのです。
田中サワさんという方が手づくりでこつこつ作っていた江島醤油は、昨年(2020年)の仕込みを最後に閉業されたのだそうです。そんなことは知らずに500mlを選びました。でも、私はこういうところで欲張りでもないので、冷蔵庫で幅をとる720mlよりはやっぱり500mlでよかったのです。
TKさんも「俺も買うてみる」と言って、ふたりしてほくほくとしながらお店を出ます。
大島には太田尾教会と、その巡回教会の間瀬(まぜ)教会があって、私はどちらも行ったことはまだないです。TKさんは太田尾教会には行ったことがあるそうですが(信徒さんです)、間瀬教会への訪問はしたことがないと言いました。場所を調べて近くまで行ってみると、小さな、民家のような教会です。車を停めるのも気が引けたので、外から見るだけにして外海に戻りました。
この間、仕事2割くらいと書きましたがこうやってみると1割弱だったかもしれません。私にとってTKさんと過ごす時間は安らぎです。
この日は曇り空で、ゲリラ雨の予報もありましたがTKさんといる間は降りませんでした(事務所に戻ると1時間程大雨となりました)。大島では運転もしていたし、そこでの写真はないのですが、出津教会の玄関塔と鐘塔のご像の写真を撮りました(玄関塔の写真は掲載済)。
王たるキリスト像/出津教会 鐘塔(昭和56年)
TKさんともお互い元気に会えたし、ドライブもできたし、欲しかった醤油も買えたし、すごくいい日でした。
いまうちにある1年半前の江島醤油、残りはもう僅かです。そのまま舐めてみたらチョコレートみたいな風味がしました。この醤油は発酵食品なので、開封してからも味わいが変化していくのだそうです。
恐らく最後の1本となる江島醤油、しかもTKさんとの思い出つき。大事においしくいただきます。