【エッセイ】砂場の思い出
小さい頃、砂場で遊ぶことが好きだったように思う。
特に、どこまで深い穴を掘れるかどうか、ひたすらに進めていったり、どれだけ固い泥団子を作れるかどうか、毎日握りしめていたり。
そんなことを、一生懸命にやっていた気がする。
(無限の力を持っていると信じた少年は、地球の裏側までいつか繋がると思っていた。)
そんな一つのことに集中できる経験が、今はどれだけ少ないことか。
あの頃のような、一心不乱に何かに打ち込む姿勢が、今得られたらどれだけ良いことか。
情報の海に沈められ、散漫に