見出し画像

あの夏、何にでもなれる気がした。

幾年か前の話。

社会人4年目の夏。

帰省した時のことを思い出す。

友達もいない、片田舎に配属された私。

そこに待ち受けていたのは、

数字を追いかける日々。


あと1件、もう1件。

休みなどなく、
仕事、仕事、仕事の毎日。

閉塞感のある毎日だった。

その夏の盆、帰省をした。

疲れ切った身体だったけど、

つかの間の休息がもったいなくて、出かけた夏の日。

「もう辞めてやろう」

「僕の人生、次に進もう」

そう思って見上げた夜空は、

あまりにも光に満ちていた。


少年のような希望を、取り戻した夏だった。



.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?