医者からは聞けない、ウイルスに負けないカラダのつくり方③
はじめに
こんにちは!動ける&健康な身体をつくるトレーナー、坂下です。
前回までは3つの免疫システムの連携がいかに大切かを書きましたが、今回からはどのように高めるかを書きたいと思います。
PART①でご説明した物理的なバリア機能(角質層、粘膜、皮脂や汗、せきくしゃみ鼻水)に加えて、腸を整えることが超大切になります。
腸が免疫の基本(腸管免疫)
3つの免疫システムをしっかり働かせるための基本となるのが、『腸管免疫系』です。
腸には、全身のリンパ球の約70%、抗体をつくる免疫細胞の約70%があり、人体最大の免疫組織。
腸は、食べものと細菌やウイルスなどの異物を見分け、良いものは吸収し悪いものは吸収せず排除するシステムを持っています(経口免疫寛容)。
このシステムを担っているのが『パイエル板』という免疫細胞の集合体。
このシステムが破綻してしまうと食物アレルギーとなり栄養を異物とまちがえて悪い反応をおこしてしまいます。
まずは腸を健全な状態に保つことが、免疫システムの第一歩です。
ちなみに、人間の祖先をたどっていくと、最初はイソギンチャクでした。イソギンチャクは人間の小腸の構造そのもので、このことからも人間は腸が大切ということがわかります。
『腸は第二の脳』といわれるのもうなずける話ですね。
腸管免疫は口の中からはじまっている
そして腸の免疫力はすでに口の中からスタートしています。
食べものをよく噛むと、口の中で『分泌型IgA』というものが菌などに付き、目印になります。
この目印は、免疫細胞の集合体『パイエル板』にて、それを吸収するべきかを判断する基準になります。
例えるなら口の中でまずは怪しいものを警察官(分泌型IgA)が捕まえ、裁判所(パイエル板)で裁くという感じでしょうか。
噛まずに飲みこんでしまうと、この犯人さがしができず善悪の区別がつかなくなり、身体の中の治安は悪くなっていきます。
また、口の中は『歯と歯茎の間』に身体の内部と直接つながる『すき間』が開いている、全身のなかでも珍しい場所です。
ここでもまさに免疫細胞がパトロールやタイホを繰り広げますが、口の中がバイキンだらけで汚れていると、ここのパトロールや退治に手間をとられ、身体の内部の免疫がおろそかになります。
口の中はキレイにしておかないと、免疫力も下がってしまうということですね!
(私はマグネシウムの歯磨き粉で厳重パトロールしてます、おすすめです)
腸内環境をととのえる
そして免疫細胞の70%がいる腸内。
悪い菌やカビが多い腸内環境は、パイエル板を炎症させ、機能を失わせるなど免疫力の低下につながります。
①プレバイオティクス
プレバイオティクスとは、簡単には腸内細菌のエサとなる良いものをたべること。
食物繊維とオリゴ糖を含む食品をしっかり食べると腸内細菌のエサになり短鎖脂肪酸をつくりだし、IgAをふやして、腸管免疫系を強化します。
また玄米の冷飯やざるそばは短鎖脂肪酸づくりに最適です。
②プロバイオティクス
プロバイオティクスとは、有効な菌自体をとること。
乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌、麹菌などをしっかり噛んで摂りましょう。
基本はこの2つの方法で、腸内環境改善することがとにかく大切ですね!
幼少期から菌に触れる意味
幼少期から口でよく噛み、菌を腸にとどけることはめちゃくちゃ大事です。
口でのIgAによりしっかり目印をつけておけば、腸で菌を定住させることができます。定住させればこっちのもの。
子供がなんでも口に入れようとするのにはとても重要な意味があります。
虫とり、どろんこ遊びなど、自然のなかで
幼少期に多種多様な菌に触れて腸に定住させることできれば、とても免疫力の強い大人になることができます。逆にこれがないと、病気に弱くなります。
次回へつづきます。
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最後まで読んでいただきありがとうございました!