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#アダルトチルドレン
守りたいのに傷つける
足が不自由な人には、その人の歩く速度にあわせて歩こうと、人は思う。
目の不自由な人には、その人の手を取って導いてあげようと、人は思う。
しかし、誰かに傷つけられ、その傷が癒えぬまま心の障害となっている人は、その内面の障害を人に気づいもらうことは難しい。
だからそういう人は、人と会っているだけて、より一層傷ついていく。そしてついには、外に出なくなっていく。人と会わなくなっていく。
でも、それでその人
ほんとは消えてなくなりたい妻
うっすらとした慢性的な気分の落ち込み、虚しさ、希死念慮。これらが何かのきっかけで強くなることがある。
人生の疲れだ。あまりにも、家庭のことと仕事のことに、頑張りすぎてきた。
その疲れが出た。
妻のため、子供たちのため、顧客のため、社会のため、郷土のため。
昔、妻に
「会社を経営していくのがしんどい」
ともらしたことがあった。
妻は激怒した。
抗不安薬を飲んだにも関わらず、夜明けに目が覚めて鬱状
小説:妻はAC/HSP ①長いトンネル
第一話 長いトンネル
(974文字)
同じ家に暮らしていながら、俺と美鈴はほとんど顔を合わせず話もしない、暗黒のような時期が一年半続いた。話すことがあるとしたら、子供の学校のことや、二人で営んできた事務所の経理に関する事務連絡のみであった。それも極力LINEで。直接顔をあわせて肉声で話すということはかなり稀だった。
日中は、家事や事務所の経理をするため美鈴はリビングいることが多かった筈だ。それ