"THE FIRST CHILDFOOD"
僕のおばあちゃんによると、この土地はもともと僕たちが持っていたものじゃないみたいだ。でも、前の持ち主は死んでるから大丈夫だって、おばあちゃんは言うけれど、なぜだか僕は納得することができなかった。ちゃんとした許可は取ってお金を払って手に入れた土地なんだから安心しなさいと、母さんは言い張るけれど、僕にはただの泥棒のやることにしか見えなかった。
僕の一族は代々軍事品を売って生計を立ててきた。どうやって取ってきたのかは分からないけれ
侵略者 第二章
"Wake Me Up Before You Go-Go"
目が覚めた時、まだ旭日は登っていなかった。
枕元のスマホに眼を移すと、4:20 と大きな文字が現れ、あまりの眩しさに眼を逸らした。すると、なんだが眼球が突っ張るような感覚があって、ビリビリと瞳が裂けるような音がした気がした。恐ろしくなって、急いで鏡の前まで駆け込んだが、ちゃんと自分の顔はこの目で見えた。
「よかった、失明しなかった」 と、ひとまず安堵した。
最近、私疲れてるな。
こりゃ、よふかししてまでしてドラマ
侵略者 第三章
"A Burger in Side River Port "
12月 16日、金曜日。
バイト終わりに、俺はマクドナルドへと駆け込んだ。
時刻は15時42分。黄昏時の海岸線を見つめていた。
思えばここは、今は海であるが、以前は港であった。
俺らにとってはとても馴染みの深い、ファーストコンタクトがあった港である。
あの偉大なる港町にこの足で立つことができている自分を、俺は誇りに思う。
そう、一人でぶつぶつと考えながら、無我夢中でハンバーガーに噛り付く。まぁ、美味いのなんの。
"Walking With The Dinosaur"
俺達はつつじ通りを抜けて、裏の路地へと入って行った。
岩美は何かを求めているような瞳で、正面を見つめて歩いている。その眼の先には、美しい夕焼けが映っていた。
「綺麗だな…」
そう俺は呟いたが、岩美は黙ったままだった。
不思議な沈黙が、俺達二人の間に流れた。
それは何とも形容のしがたいベールのような空気で、俺たちの周りを取り囲むように流れていた。
この美しく包まれた黄昏時の空気を壊してはいけない。
そんな空気感が流れ
侵略者 第六章
"Owner of a Lonely Heart"
ある日、高田馬場の片隅にある映画館「シネマ・オアシス」の支配人、阿知波は、いつものように夕方になって閉館作業をしていた。
しかし、その日は何かが違っていた。阿知波は、煙や炎の匂いが漂ってくるのを感じた。駆け寄って見ると、映画館の裏にあるゴミ置き場が燃えていた。阿知波は慌てて消火器を手に取り、駆けつけたが、すでに火は映画館の建物にも燃え広がっていた。
聖夜に突然、銃撃戦が始まった。とある外人男がマシンガンを持って新宿