「小さい選挙」------東京都議会議員補欠選挙(2023.6.4)
4月には、統一地方選挙があって、地元では区議選と、さらには大田区の区長選挙もあって、そのときは、大げさではなく朝から晩まで選挙カーからの声が聞こえてきて、やっぱり選挙への嫌悪感みたいなものが強まった。
それでも、投票には行った。
区長は長く勤めた人が引退し、次の人を決めるということだったけれど、結局は、その路線を継ぐような人が新しく区長になった印象で、これからも、変わらないような気持ちになった。
選挙活動
通常は、選挙が終わると、私のようにそれほど関心がないような人間にとっては、すっかり元の生活のリズムに戻って、やっぱり基本的には静かになるはずだったのに、今回は、なんとなく、名前と気持ちが前に出るような声が、時々聞こえてきていた。
それは、厳密にいえば、選挙活動ではないのかもしれないけれど、でも、選挙につながるような言論なのだろうなと思いながら、もちろん普段から、駅前に立って、場合によっては誰も聞いていない状況でも、それでも、こちらから見たら、一万人を相手にするような雰囲気で、堂々としゃべっている姿を見ると、政治家を目指す人は、やはり特殊な感覚なのだろうと思う。
ただ、どうして、このようにいったん選挙が終わったのに、さらに、選挙の熱気のようなものが、いつもよりも続くのだろうと思っていた。
都議会議員選補欠選挙
気がついたら、選挙がまたあるのを知った。
こうしたことまで詳しく知っているわけでもなかったけれど、何しろ、誰に投票するかを決めなくてはいけない。
無知で恥ずかしいのだけど、5月の末の時点では、都議選だから、東京都全体で行われると思っていた。
だから、選挙カーも、この地元だけではなく、東京都のあちこちで走って、声を張り上げているのだと思っていた。
選挙公報
いつもの選挙の時は、わりと直前、それも数日前になって、選挙公報がポストに入っていることが多いのに、今回は、一週間くらい前には選挙公報が家に届いた。
街には、選挙のポスターを貼るための掲示板があったのだけど、それは、全部で9マスしかないから、かなりコンパクトで、小さいものだった。それでも、いつもと同じような場所に立っていて、そして、2人の都議会議員を選ぶために、6人の候補者が出馬していた。
選挙公報は1枚だけで、この情報量だったら、読むのにも、それほど時間はかからない。
最初に目に入るのは、手書きの文字の立候補者だった。確か、この男性は、区議会の選挙にも出ていたし、選挙のたびに出馬しているような気がしている。インパクトはあるのだけど、毎回、その主張に賛同できにくいが、それと比べると、今回は、基本的には、実現したとしたら賛成はできるけれど、でも抽象的過ぎた。それに、文字が少し間違えているのを、消すのではなく、ゴショゴショっと線が重ねられていた。やはり、投票はできないと思った。
他には、政党が公認している候補者が、3人。現時点では、支持できない政党だった。この30年の停滞を作った、もしくは、新そうに見えて、自己責任の風潮を強めそうな政党だから、投票したくなかった。
だから、無所属は2人。そのうちの一人に投票しようと思った。
その主張を見て、どちらも、それほど変わりなく思えたのだけど、迷ったら、女性に投票しようと思っていた。
投票
だけど、その女性候補が、どこかで見たと思って、少し経歴を調べたら、いろいろな政党を渡り歩いていたように見えた。都民ファーストの会にもいたらしい。(今もいるかもしれない)そのキャリアのあり方が、その党首の小池百合子都知事と似ていると思い、そして、やっぱり、投票するのをやめる。
妻と話をして、その女性候補が、厳密にいえば無所属とはいえないかも、ということを伝えたら、妻も、投票はやめるということになった。
結局、消去法で決めるしかなかった。
最後に残った候補者は男性で、積極的に投票したい、という気持ちはなかったものの、でも、投票には行く。
選挙当日
大雨で、家で雨漏りまでしたものの、それでもそれ以上のダメージは受けずに、土曜日になり、日曜日は晴れた。
午後から出かける。
その前に、うちでは投票する候補から外れていたが、女性の候補者が、この前の区長選挙に出馬していたこと。そのために、都の議員をやめ、欠員が出たことで、今回の補欠選挙が行われること。だから、その女性候補が、議員を辞め、区長選に出て、負けて、再び、都議選に出たことも、一応妻にも伝えた。
投票所は、いつもの通り、妻の通っていた小学校。
前回の統一地方選挙のときよりも、会場に行く途中までも人が少ない印象だったし、会場内でも人が多くないように思う。
投票用紙をもらって、名前を書いて、投票する。
出入り口には、アルコール除菌ポンプはあったものの、この前までは、鉛筆も、もっと消毒に力を入れていて箱の中から渡されていたが、「5類移行」になったためか、投票用紙に書き込む場所に何本か鉛筆が置いてあるような感じだった。
まだ、終息していないはずなのに、感染状況とは別に、すでにコロナ禍の選挙ではなくなりつつあるのかもしれない。
そんなことを感じたが、わりと、あっという間に選挙は終わった。
補欠選挙のシステム
家に戻ってきて、そういえば、どうして、今回の「補欠選挙」が行なわれたのを、詳しく知らなかったことを思い出した。それも恥ずかしいことだった。少し調べる。
2人の都議会議員のうち、一人は、今回の補欠選挙に出馬した女性だった。さらに、今年の4月の区長に当選した男性もそうだった。そして、あの区長選挙に、その二人が出なければ、今回の選挙は存在しなかった。
そして、そこにもう一度、立候補する女性は、法律などで禁じられていないとはいえ、なんだか、改めて、モヤモヤする行動だった。
今回の選挙で、またかなりのお金がかかったはずだ。
しかも、2人以上の欠員が出なければ、今回の選挙はなかったはずで、しかも、今日まで、有権者としては、さらに恥ずかしいことなのだけど、都議会の議員は、それぞれの選挙区があって、だから、今回は大田区の選挙区なのだから、投票する人は、大田区民のみのはずだった。そのことを知らなかった。
今回、選挙カーが走り回ったのも、大田区選挙区に限ったことで、住民にとっては、いつもと似たような選挙だけど、実は、選挙戦が行われていたのは、大田区選挙区、という、とても狭い地域だけだった。
こんなに「小さい選挙」で、投票したのは、もしかしたら、初めてかもしれない。
選挙結果
投票率は約25%。6月4日に大田区では、投票した人間の方が、かなり少数派になってしまった。
選挙速報によると、区長選挙に出馬して、そこで負けて、再び立候補した女性が、トップ当選なのを知った。
この議員は、区長選挙の時は、都民ファーストの会で立候補して、今回は、立憲と共産が支援していて、それが、政治というものなのだろうけれど、やっぱり、なんだか分からない気持ちになった。
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